黄色ブドウ球菌は食中毒の原因菌!症状や治療中の過ごし方について
黄色ブドウ球菌は、食中毒の原因菌です。この菌による食中毒は毎年発生していますが、5~10月は特に流行りやすいと言われています。
2016年には698人という患者数が報告されており、誰にでも発症の可能性があると言えるでしょう。この記事では、黄色ブドウ球菌の特徴や原因となる食品、食中毒の症状と治療法を医療法人 小田原博信会 久野銀座クリニック 理事長:岡村信良 先生よりご解説いただきました。
黄色ブドウ球菌と食中毒の関係
1.黄色ブドウ球菌とは?
黄色ブドウ球菌とは、ぶどうの房のようにくっついた食中毒の原因となる細菌です。食中毒以外にも、にきび・吹き出物・切り傷・水虫のような化膿性疾患を引き起こす原因となります。黄色ブドウ球菌は健康な人の鼻、皮膚、腸管や埃からも検出されることがあるほど、身近な細菌です。
2.食中毒が起こる原因
黄色ブドウ球菌が付着した食品を口にすることで、食中毒が起こります。ほとんどの場合、調理する人の手を介して汚染されます。そしてその食品が口に運ばれるまでの間に、温度管理によって黄色ブドウ球菌が増殖し、それを食べた人に食中毒症状が現れるという仕組みです。
30~37℃が最も増殖する温度ですが、5~47.8℃の温度域でも増殖し、毒素を発生させることがあります。
今まで発生した食中毒では、下記のように多岐にわたる食品に黄色ブドウ球菌が含まれていたとの報告があります。
・にぎりめし
・寿司
・肉
・卵
・サンドウィッチ
・ケーキ
・乳製品
食中毒の原因はエンテロトキシン
黄色ブドウ球菌には『エンテロトキシン』という毒素を発生させる特徴があります。エンテロトキシンは、人の腸管内で中毒を引き起こし、激しい吐き気やおう吐、下痢や腹痛などを起こします。
加熱殺菌はほとんど効果がない
食中毒が起こる原因は、ブドウ球菌そのものよりもそれが作り出すエンテロトキシンの方であることが判明しています。エンテロトキシンは熱や乾燥、胃酸、消化酵素に強いため加熱殺菌では殆ど効果がありません。
この記事の続きには、「黄色ブドウ球菌による食中毒の症状」「治療中の過ごし方、治療中の食事内容」などが掲載されています。ぜひ、ご覧ください!
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