女性は体質やホルモンなどの理由で便秘に悩む人が多いと言われていますが、生理前くらいからさらに症状がひどくなるということはありませんか?
生理中に便秘になりやすい理由や対処法、病院での治療について詳しく解説しています。
監修執筆:
医療法人社団 石野医院 副院長:石野博嗣 先生
生理前に便秘になるのはなぜ?
もともと便秘ぎみなのにもかかわらず、生理前になると余計に症状がひどくなるのは「ホルモンバランス」が関係しています。
その理由について、詳しく見ていきましょう。
PMS(月経前症候群)の影響
PMSとは、月経の3~10日前に起こる精神や身体のさまざまな不調のことで、そのひとつに便秘があります。
自律神経の乱れや運動不足
自律神経の乱れ
女性ホルモンの影響により自律神経が乱れ、腸の働きが鈍くなります。
運動不足
生理前になると身体がだるくなり、動かないようにしていることも便秘の原因になります。
黄体ホルモンの影響
女性が妊娠しやすくなるためには、卵胞ホルモン(エストロゲン)と黄体ホルモン(プロゲステロン)という2つの女性ホルモンが必要です。
生理前から生理中にかけての便秘は、この2つのホルモンのうち「黄体ホルモン」が深く関係しています。
腸のぜん動運動が抑えられて便秘に
排卵までには卵胞ホルモンが多く分泌され、排卵から次の生理までは黄体ホルモンが多く分泌されるのですが、黄体ホルモンの影響で腸のぜん動運動が抑えられて便秘になりやすくなります。
黄体ホルモンは受精卵を守り子宮収縮を抑える働きがありますが、子宮近くにある大腸の動きにも影響をおよぼし、便が腸にとどまって便秘を起こします。
大腸が水分を吸収してしまい便秘に
大腸は水分の吸収をする働きがあります。
黄体ホルモンの影響などで便が腸にとどまっている時間が長いと、便の水分が吸収されて、さらに便秘が悪化します。
妊娠初期も便秘になりやすい
妊娠初期には、妊娠を継続しようと黄体ホルモンが多く分泌されます。
黄体ホルモンが分泌されていると、身体が赤ちゃんを守るために水分や脂肪分をため込もうとし、腸の水分も奪われ便秘になりやすくなります。
便の半分以上は水分なので、水分不足により便が硬くなり便秘になりやすくなるので、こまめに水分補給を行うようにしましょう。
おならも出やすくなる
黄体ホルモンの影響で水分や脂肪分をため込み、腸の水分が奪われると腸内環境が悪化します。
そのため、便秘になり腸内に溜まった便が腐敗することでガスも溜まりやすくなります。
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