歩いているときに足首が痛む場合、「ねん挫」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
しかし、足首をひねっていない場合は……? いったい何が原因なのでしょうか。
今回は、歩くときに足首が痛む場合に考えられる「ねん挫以外」の原因と対処法について、柔道整復師 湊健治先生よりご紹介いただきました。
■足首の痛みを引き起こす原因
1.古傷
過去に損傷した部分をしっかり治療していない場合、歩き過ぎたときなど足首に負担がかかった際に痛みが出る可能性があります。
足首には多くの靭帯があり、関節と関節を結んでいます。ねん挫などによってその靭帯が損傷すると、関節が不安定になります。そのため、負担がかかると痛みにつながってしまうのです。これが「古傷が痛む」ということですね。
もし過去に足首をけがした経験があるのなら、この「古傷」が原因かもしれません。
2.偏平足
足には縦のアーチと横のアーチがあり、ゆるやかな弓状にカーブしています。このアーチが、歩くときに足の衝撃を緩和しているのです。
もともとアーチが少ない方もおられますが、加齢や運動不足などによって筋肉が衰え、後天的に偏平足になることもあります。偏平足になると歩く際の衝撃が大きくなってしまうので、長時間の歩行をした際は足底や足首の関節に負担がかかり、痛みが出やすくなります。
3.痛風
通常は足の母趾(ぼし:親指)に痛みが出ることがほとんどですが、まれに足首に痛みが出る方もおられます。誰でもなる可能性のある疾患ですが、「圧倒的に男性に起こりやすい」とされています。ただし、もちろん女性も発症する可能性はあります(特に閉経後の女性に多いようです)。
尿酸値が高くなることが原因となりますので、ビールやレバーなどプリン体の多い食品が好きな方は注意しましょう。
4.リウマチ
リウマチは圧倒的に女性に起こりやすい疾患とされています。通常は手指にこわばりなどが出ますが、手首や足首などの関節に痛みが出現することもあります。遺伝性の疾患なので、親族に患っている方がいらっしゃれば、一度検査をすることをおすすめします。
この記事の続きには…ご紹介した原因ごとに「足首の痛みの対処法」を解説しています。ぜひご覧ください。