web「健康ぴた」に健康検定協会理事長 管理栄養士 望月理恵子の記事が掲載されました。
===以下記事より抜粋===
「冷え性」に関するインターネット調査※によると、冷え症に該当する人は全体の4割で、そのうち女性が6割強を占めています。また、対策としては、「身体を温める食材を摂る」という人が最も多いことが分かりました。
3月に入ると、これから徐々に暖かい日も増えていきますが、寒暖差などで体調を崩しやすく、まだまだ身体の冷えにも注意が必要なときです。
食を通しての冷え対策について管理栄養士の望月理恵子先生に詳しくお話を伺いました。
※冷え性に関するアンケート調査(マイボイスコム株式会社)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000671.000007815.html
身体を温める食品と冷やす食品
食べ物には身体を温める「陽性食品」と身体を冷やす「陰性食品」があります。それぞれどんな食品があるのか、望月先生はこう解説してくれました。
陽性食品について
「食卓に上がることがよくあるものには、ごぼう・にんじん・たまねぎ・山芋・かぶなどの根菜類、ゴマ・小豆・アーモンド・カシューナッツなどの種実類、味噌・醤油・ぬか漬け・赤ワインなどの発酵食品、玄米・黒砂糖・さとうきびなどの精製が少ない食品も該当します。そのほかに、みかん・桃・唐辛子・ハチミツ・にんにくも陽性食品です」
陰性食品について
「葉菜類のレタス・ほうれん草・小松菜・白菜などの白や青、緑色をした葉物野菜です。トマト・きゅうり・なすなどの夏野菜も陰性食品です。
また、精製食品では白米・白砂糖などの白色をしたものがそれに当たります。そのほかには、甘味料やカキ・梨・ゴーヤ・もやしなどです。
しかし、この分類には諸説あり、主に寒い地方で育てられたものや冬が旬のものは身体を温め、暑い地方で育てられたものや夏が旬のものは身体を冷やすと考えられます」
冷えに効果的な食品の摂り方
陽性食品を選んで摂ることで冷え症改善は可能なのでしょうか?
望月先生によると「冷え症の程度にもよりますが、身体を温めるので多少は改善します。食べ物の中でもたんぱく源は身体で熱を発しやすいので、大豆・豆腐・納豆・ヨーグルト・肉・魚などを積極的に摂ると冷え予防になります。
陰性食品は生の状態で食べると、さらに身体を冷やしやすい傾向にあるので、加熱調理して食べることをおすすめします。また、陽性食品と合わせて摂ると良いでしょう」
効果的な食材の組み合わせ
ここでは、食材の効果的な組み合わせについて望月先生のアドバイスを紹介します。
「陽性食品同士で組み合わせると冷え対策の働きは上がります。陰性食品を食べる際でも、何かしらの陽性食品があればそれぞれの働きは相殺されます。
また、陽性食品が多ければ、より身体を温めるようになります。逆に陰性食品が多ければ冷えにつながります」
ショウガによる冷え対策が効果的な理由
一般的にショウガは冷え対策に良いとされています。ショウガに含まれる「ショウガオール」と「ジンゲロール」という成分がそのカギになるようです。
ショウガが冷え対策に良いとされる栄養学的理由について、望月先生はこう答えてくれました。
「生のショウガにはジンゲロールという成分が入っています。加熱や乾燥したジンゲロールはショウガオールという成分に変化します。
ジンゲロールは深部の熱を末端に流し、血行促進の働きがあります。また、体深部を冷やす働きもあり、解熱作用もあります。
ショウガオールは脂肪を燃焼させて深部の血行を増進し、体深部で熱を作ります。
末端冷え症の方は生でも良いのですが、身体全体が冷え症の方は加熱、乾燥して食べるのがおすすめです」
おすすめのショウガの摂り方
おすすめのショウガの摂り方について、望月先生は「冷え予防であれば、加熱して使うのがおすすめです。料理の際に調味のアクセントとして使うのが良いでしょう。
温かいスープにショウガを入れたり、鍋の際に自分の取り皿に鍋のスープとおろし生ショウガを入れたりしても美味しくいただけます」と答えてくれました。
わざわざショウガの入ったレシピを探してお料理を作らなくても、これなら無理なく簡単にショウガを摂取することができそうです。
日々のお味噌汁にショウガを少々入れてみたり、小皿のお醤油に、おろしショウガを添えたりするのも一つの方法です。