『病院探しガイド』に健康検定協会 荒牧竜太郎医師(荒巻内科 院長)のインタビュー記事が掲載されました。
〜以下記事より抜粋〜
5月の大型連休明け頃から、無気力や意欲の低下などが起こる適応障害を「五月病」と呼んでいます。
これは主に、学生や社会人になったばかりの比較的若い人たちに多く見受けられました。
しかし近年では、ベテランの社会人にも多く見られるようになり、蓄積したストレスが6月に入っても抜けない「六月病」として、SNS上でも話題に挙がっています。
ストレスは心だけでなく身体にもさまざまな不調をきたし、「緊張型頭痛」と呼ばれる頭痛を引き起こします。
この緊張型頭痛の特徴や対策などについて、荒牧内科院長の荒牧竜太郎先生にお話を伺いました。
ストレスで起きる緊張型頭痛
頭痛には、脳の血管が急激に拡張して起こる片頭痛が一般的によく聞かれますが、肩こりや頭の周りの筋肉がストレスなどによって緊張して起こる『緊張型頭痛』と呼ばれる頭痛もあります。
片頭痛と違い、緊張型頭痛はどのようにして起きるのか、また、その特徴についても荒牧先生に解説してもらいました。
緊張型頭痛が起こるメカニズム
荒牧先生によると、緊張型頭痛は「長時間の休みなしのデスクワークやパソコン作業、または精神的なストレスにより首・肩・頭の筋肉が緊張し、血流停滞・筋肉の疲労により、神経が刺激されて痛みが起きるといわれています」
オフィスでの習慣によるストレスが身体に悪影響を及ぼすことで、精神的なストレスにつながるわけです。
緊張型頭痛の痛みの特徴
緊張型頭痛の痛みの特徴や片頭痛との違いについては、このように解説してくれました。
「緊張型頭痛は、後頭部や頭の両側、首筋に発症し、頭を締め付けられているような鈍い痛みを感じます」
また、片頭痛の痛みとの違いは「片頭痛でありがちな、『脈打つ痛み』『身体を動かすと痛みが増す』『吐き気を伴う』という症状はなく、頭痛の程度も軽症~中等症です。
ある程度我慢すれば日常生活を送れてしまうという場合が多くあります」
つまり、緊張型頭痛を発症していながら、痛みを我慢して仕事をこなしている方は多いと思われます。
緊張型頭痛3つのタイプ
実は緊張型頭痛の中でもタイプが分かれており、以下の3つに分類されると荒牧先生は話します。
希発反復性緊張型頭痛
平均して1ヶ月に1日未満(年間12日未満)の頻度で発現する頭痛が10回以上ある。
頭痛は30分~7日間持続する。
頻発反復性緊張型頭痛
3ヶ月を超えて、平均して1ヶ月に1~14日(年間12日以上180日未満)の頻度で発現する頭痛が10回以上ある。頭痛は30分~7日間持続する。
慢性緊張型頭痛
3ヶ月を超えて、平均して1ヶ月に1~14日(年間180日以上)の頻度で発現する頭痛が数時間~数日間、または絶え間なく持続する。
緊張型頭痛の対処法
前述の通り、緊張型頭痛は我慢して過ごすこともできるようですが、実際放っておいても大丈夫なのでしょうか?
ここでは、受診の必要性と痛みが起こった場合の対処法についてお聞きしました。
「緊張型頭痛は過度なストレスが原因となっている場合があるので、リラックスして頭痛が改善されるようであれば、早急に受診する必要は低いといえるでしょう」
痛みについては、様子を見ることが必要なようです。
しかし、いくら我慢ができるといっても不快な痛みが続くと余計にストレスになってしまいますので、「『身体を軽く動かす』『頭部や首周りのマッサージ』などで血流を改善しましょう」とアドバイスしてくれました。
同じ姿勢でのデスクワークやパソコン作業は、緊張型頭痛の原因にもなります。
たまに作業の手を休め、ストレッチなどで軽く身体を動かす習慣をつけることが大切です。
解消法の一つとして、オフィスでも簡単にできるストレッチの方法を紹介します。下記の記事を参考にしてみてください。
しかし、もしも病院で治療が必要になったとき、受診の目安と何科を受診すべきなのかについてお聞きしました。
「『頻繁に痛む』『痛みが我慢できない』『痛みにより生活に支障をきたす』といった場合は病院を受診しましょう。内科・神経内科・脳神経内科・脳外科・頭痛外来などを受診してください」
また、病院で行う治療の方法についてはこのように説明してくれました。
「治療には鎮痛薬、筋肉の緊張を和らげる薬物療法、過度なストレスが原因であれば心理療法を取り入れる場合もあります。
また、運動やマッサージ、姿勢矯正などの理学療法や鍼灸、ハッカ油を額に塗布することもあります」
日常生活を変えて予防を
最後に生活習慣などで注意する点について荒牧先生はこう話します。
「身体に負担のかかる無理な姿勢を長時間とらないよう、仕事を行っている途中でも適度に休憩を取るようにしましょう。時々は、身体を休ませリラックスすることが大切です。
また、身体だけではなく、精神的にストレスの原因があるようであれば、対策を行う必要があります」
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