体を温めると肩こり解消の効果が期待できます。
反対に、冷やすと悪化してしまうことが多いようです。
今回は、体のどの場所を温めるといいのか、さらに肩こり改善におすすめのグッズなど、お医者さんに伺いました。
「僧帽筋」を温めて血行良く!
まず、肩こりに関係している筋肉ですが、主に僧帽筋という肩や背中から首の後ろにかけて存在している筋肉が原因です。
肩こり改善には、このあたりをほぐして血行を良くする必要があります。血行を良くするには「温める」のがおすすめです。
注意!筋や筋肉を痛めているときは逆効果
肩こりではなく、スジや筋肉を痛めて痛みが出ているときは、温めるのは逆効果です。
この場合は、外用消炎鎮痛薬などで、炎症を取り除きます。
ただし、自己判断で処置をすると、間違った判断により症状を悪化させることもあります。痛みがあると感じる場合は、整形外科を受診しましょう。
温める場所は?
首の付け根(背中側)背中〜肩甲骨周りを温めましょう。
また、適度な全身運動も血行を促進します。
ストレッチを体が温まるまで行ったり、ジョギングや少し早歩きでの散歩などで血行を良くすると、肩こり解消につながります。
もちろん、入浴で体全体を温めるのも血流改善に役立ちます。
肩こり改善におすすめの入浴方法&グッズ
入浴やシャワーで温める
湯船にお湯を張り、ゆっくりと浸かりましょう。入浴は、肩以外にも首や足首、腰周りと体の冷えやすい部分を温められます。
時間がなく、シャワーだけになってしまう日は、少し熱めの温度に設定して、シャワーに背を向け、首の付け根辺りにシャワーのお湯を当てます。
しばらくすると体が温まってきます。朝の入浴時に、体全体を温めるのにも使えますよ。
おすすめのグッズは「温熱シート」
肩こり解消グッズは、たくさん販売されています。特に、患部を温める温熱シートがおすすめです。
うまく利用して辛い肩こりから抜け出しましょう。
座り仕事の方は、座布団やクッションを使って座っているときの姿勢を整えて、首に負担がかからないよう心掛けましょう。
また、基本的なことですが、肩周りを冷やさないというのも重要です。首周りの大きく開いた服は、肩を冷やします。
ショールやストールなどを活用して肩回りを温めてください。
肩こりを予防するために
肩こりは、温めて血流を良くして解消しましょう。また、肩こりにならないように予防しましょう。
それには、以下のことに気をつけてください。
長い時間同じ姿勢を続けない。数十分おきに腕を回し、肩甲骨を動かす、立ち上がって体をほぐす。
首や肩甲骨周りの体操や運動を適度に行う。
1日の終わりには入浴で、体を温め、筋肉をリラックスさせる。
体に合っていない枕は、休息をとるはずが首に負担をかけている場合ある
枕は体に合ったものを選ぶ。
病院での治療では、筋肉のコリを和らげるリハビリテーションや理学療法、温熱療法や局所注射、鎮痛薬、湿布薬などの薬物療法が受けられます。
ひどい肩こりは、治療が必要な場合もあります。整形外科を受診し診察を受けるのもおすすめです。
こちらの記事は、健康検定協会から「知ればなるほどEPARK REPORT!」に提供されたものです。
<参考>
公益社団法人 日本整形外科学会 「肩こり」
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/stiffed_neck.html