お薬手帳を薬局に持参すると、医療費が安くなる理由を知っていますか?
今回は、安くなる条件から、いくら安くなるのかといった疑問、さらに、お薬手帳アプリでの管理についてもご紹介しています。ぜひご参考にしてください。
【執筆・監修】
薬剤師 石上和子
静岡薬科大学出身、現在、管理薬剤師として関東の薬局で活躍中。
お薬手帳を持っていくと安くなる?理由は?
お薬手帳で薬剤服用歴管理指導料が安くなる
実は、薬局で薬を処方してもらう場合は、薬剤服用歴管理指導料というものが徴収されています。
この指導料は、手帳を持ってきた人が持ってこなかった人よりも安くなるように仕組みが変更になりました。
ただし、一概に安くなるわけではなく、安くなる場合と安くならない場合があります。
いくら安くなるの?
金額は2年ごとの薬価改定の時に変わり、加入している保険によっても変わります。
負担金のある人で1回10円〜30円程度安くなります。
手帳を持っていないと指導料がかかりますが、手帳を持っていくと指導料は値引きになります。
少額に思えるかもしれませんが、月に何度も薬を受け取る方であれば大きな差となります。また、長い人生の中で何度も病院へ行くと考えれば、これも大きな差となるでしょう。
出来るだけ手帳を持ち歩くようにして、いざというとき忘れないようにましょう。
お薬手帳で安くなるケース・ならないケース
お薬手帳で安くなるケース
指導料が安くなる条件は、手帳持参で過去6か月以内に同じ薬局で薬を処方してもらった場合です。処方箋をもらった病院は違っても、いつも同じかかりつけ薬局で薬を受けとれば、指導料が安くなります。
お薬手帳で安くならないケース
半年以上、同じ薬局に行かずに期間が空いた場合や、診療科目ごとに病院が違うからと、それぞれの病院に近い薬局で薬をもらっている場合、手帳を持参しても安くなりません。