妊娠初期に「気をつけること」「やってはいけないこと」を看護師が解説します。
正しい姿勢から食事、運動や旅行まで、注意するべきポイントを紹介。
夫が気をつけるべきことや、いざというときの正しい対処法まで、新米妊婦さんが知りたいことを全て聞きました。
監修者
医療法人 小田原博信会 久野銀座クリニック看護師
細野理恵
妊娠初期の過ごし方
どんなことに気をつければいいですか。
病気の感染には注意して過ごしましょう。
マスク着用、手洗いうがいで不要な感染を避けましょう。
秋〜冬であればインフルエンザの防止で予防接種も受けておきましょう。妊娠中でもインフルエンザの予防接種は可能です。
また、すでにお腹の中で赤ちゃんは育っています。アルコールやタバコはやめましょう。お腹に負担がかかる体勢や服装は避けて、体を冷やさないようにしましょう。
妊娠初期の「体勢」で気をつけること
妊娠後期にはいって「腰痛が…つらすぎる…」なんて事態はよくあることです。妊娠初期のうちに「正しい姿勢」の意識付けをしておくことが大事です。
立ち姿勢
肩と骨盤を一直線にするイメージで、姿勢のいい状態で立ちましょう。
座り姿勢
背筋を曲げて、お腹にもたれかかるような姿勢はしないようにしましょう。
寝る体勢
初期の段階ではうつ伏せで寝ても問題ありませんが、お腹が出てきたり、うつ伏せが苦しいと感じたらすぐに仰向け寝にしてください。
正しい姿勢を意識すると…こんなイイコトが!
妊娠後期になってお腹が出てくると、お腹から前のめりになり、背中や腰で体重を支えるようになる人がいます。これは、体の歪みや腰痛などの原因となります。
妊娠初期の「行動」で気をつけること
妊婦が疲れ切ったり、過度なストレスを感じたりすると、妊娠に影響する場合もあります。
スーパーの買い物も、荷物が重くなりすぎないようにしましょう。重いものを買うときは、旦那さんと一緒に行ったり、ネットスーパーを活用したりしましょう。
仕事中に気をつけること
妊娠をしたら、職場環境を見直しましょう。
また、妊娠するとむくみやすくなります。
座り仕事の人は、1時間おき程度に少し動いたり、歩いたりしましょう。仕事中も水分補給を心がけてください。
妊娠初期の「食事」で気をつけること
葉酸(厚生労働省が毎日480μgの摂取を推奨)や、貧血防止の鉄分、胎児の体作りに必要なカルシウムなどなど、栄養バランスに配慮して食事をとりましょう。
控えるべき食べ物・飲み物
- 生もの全般
- アルコール飲料全般
アルコールを飲むと、胎盤を通して赤ちゃんにも送られ、発達にも影響します。
また、妊娠中は免疫力が低下することが多いので、食中毒を引き起こすリスクのある「加熱していない生もの」も避けましょう。
生魚や生卵はもちろん、生ハムやナチュラルチーズなどの加工品も避けましょう。
摂取量に気をつける食べ物・飲み物
- 水銀を多く含む魚(キダイなど)
- ビタミンAを多く含む食べ物(レバーなど)
- 塩分を多く含む食べ物(インスタント食品など)
- カフェインを多く含む食べ物(コーヒーなど)
- ヨウ素を多く含む食べ物(特に昆布)
- ハーブティー
- 胃に負担がかかる辛いもの
<摂取量の目安>
水銀を多く含む魚(キダイ、ミナミマグロ、金目鯛、メカジキ など)
・・・切り身の半分~一切れ程度
コーヒー
・・・1日2杯程度(300mg)
カフェインを含むお茶(烏龍茶・日本茶・紅茶 など)
・・・1日2~3杯