胃がキリキリと痛む、不快感を感じることはありませんか?病院を受診しても原因がわからない場合は、ストレスによる胃炎かもしれません。
この記事では、ストレスが原因で引き起こされる胃炎や腸炎について
医療法人 小田原博信会 久野銀座クリニック 理事長:岡村信良 先生に解説いただきました。
ストレスが原因の胃腸炎について
1.胃炎には3種類ある
胃炎には急性胃炎、慢性胃炎、ストレス性胃炎と大きく分けて3種類あります。
病院でバリウムや内視鏡の検査を受けても特に原因が見つからない場合の多くは、ストレスが原因の『ストレス性胃炎』や、痛みなどの症状があっても異常がみつからない『機能性ディスペプシア』という病気であることが多いです。
2.「胃炎」や「腸炎」とは、どういう状態のこと?
胃炎、腸炎とは、胃や腸が何らかの原因で炎症を起こしている状態のことをいいます。
胃だけに炎症がある場合は「胃炎」、腸のみの場合は「腸炎」といいます。細菌やストレスが原因となることもあります。
3.胃腸はストレスに敏感!
ストレスは精神的なものなので、身体的には影響がないと思われるかもしれませんが、体内の臓器とストレスは密接な関係にあります。
その中でも、特に胃や腸は、ストレスに敏感で、胃炎や過敏性腸症候群などの腹痛を発症することも多いです。
ストレスを感じると自律神経に異常をきたし、胃に負担がかかることから胃炎を引き起こすといわれています。
【ストレスによる胃腸炎の症状】
1.症状は胃がキリキリする、みぞおちの不快感など
ストレス性胃腸炎は、胃がキリキリするなど違和感や痛みといった前兆がみられます。さらには胃のあたりから酸っぱいものがのどまで上がってくるなど、みぞおちに不快感があります。
過敏性腸症候群の場合には、すぐにトイレに行きたくなる、腹痛があるなどの症状があります。
2.急性胃炎・慢性胃炎とはどうちがう?特徴は?
・急性胃炎
刺激の強い食べ物や寄生虫などにより、胃の粘膜が障害されるためにおこります。
強い胃の痛みを感じることが特徴です。
・慢性胃炎
慢性胃炎の多くは、ピロリ菌感染によるもので、多くの場合において症状は見られません。
ストレス性胃炎では、一過性に胃の痛みを感じることがありますが、繰り返すことも多くみられます。