解熱剤を飲んでも熱が下がらなかったり、風邪のような症状はないのに熱だけが続いたり…。
このような発熱がみられたら、ストレスが関係しているかもしれません。
この記事では、ストレスによって熱が出る理由と、風邪との違いや薬の効果について、荒牧内科 院長:荒牧竜太郎 先生よりご解説いただきました。
● ストレスによって熱が出るのはなぜ?
ストレスによって熱が出るのは、自律神経が乱れているためです。
自律神経とは体を正常に保つための神経で、自分の意思とは関係なくはたらいているものです。
それぞれ正反対のはたらきをする、以下に挙げた2つの神経によって構成されています。
・交感神経:興奮、緊張などをつかさどる
・副交感神経:休息、リラックスなどをつかさどる
これらのバランスが崩れると心身に不調をもたらします。
ストレスによって自律神経が乱れると、このうち交感神経のはたらきが優位になるため、体温が上昇すると考えられています。
●発熱以外の症状が出る人も
自律神経の乱れによってもたらされる不調は人それぞれで、発熱以外に倦怠感や頭痛などを訴える方もいます。
・ストレスによる発熱の特徴
1. 37~39度くらいの熱が出る
多くの場合37~39度の熱が出ますが、高温になればなるほどストレスが大きいと言えます。
長いと発熱が3週間ほど続くこともあります。
・37度前後の場合
37度くらいの熱は、日常生活でストレスが蓄積されているときに出やすいです。
過労などで休養が不足していたり、勉強などを頑張りすぎたりしているときに生じやすい症状です。
・38~39度の場合
38度以上の熱は、生活環境の一変など精神状態を急激に変化させる出来事が大きなストレスとなって生じている可能性が高いです。
極度な緊張が続いたり、人間関係が悪化したりといった状況下では要注意です。
2. 薬は効果がないことも多い
風邪による発熱とは違うため、解熱剤や風邪薬は効果がないことも多いです。
自律神経の乱れによる発熱は、病院で検査をしても異常がみつからないことがほとんどです。
熱を下げるには、休養をとって自律神経を整えることが最も効果的と言えるでしょう。
この記事の続きには、「子供もストレスが原因で熱が出る」「風邪との違いは?」「ストレスで熱が出たときの対処法とは」などをご紹介しています。ぜひ、ご覧ください。
この機会に健康検定にチャレンジしてみよう!
練習問題はこちら→→「4級にチャレンジ!」「3級にチャレンジ!」「2級にチェレンジ!」「準1級にチャレンジ!!」「1級にチャレンジ!!!」