妊娠中は生魚を避けるべきと聞いたけど・・・。
じゃあ・・・蟹(カニ)や蟹味噌はどうなの?
どれくらいの量でどんな食べ方なら食べても大丈夫なのか解説します。
監修者
石野医院
副院長
石野博嗣 先生
2001年 国立横須賀病院(現 横須賀市立うわまち病院) 産婦人科
2002年 東京都保健医療公社 東部地域病院 婦人科
2003年 日本医科大学付属病院 女性診療科・産科 助手代理
2004年 日本医科大学付属第二病院 女性診療科・産科 助手
現在 石野医院の副院長
妊婦は蟹(カニ)食べて大丈夫?
蟹には、水銀やカドミウムが多少含まれますが、これらは、数回、蟹を食べただけでは問題になるとされる量には届きません。
また、厚生労働省では、妊婦には、水銀含有量が多い、キダイやマカジキ、ミナミマグロ、金目鯛、メカジキなどの魚は、週に切り身の半分〜一切れ程度に食べる量を調節するように呼びかけています。この中に、蟹は含まれていません。
むしろ蟹は、タンパク質を摂取することもできますし、亜鉛や銅、葉酸、ビタミンEなども豊富です。蟹にアレルギーがないのであれば、食べられる機会には食べて栄養を補給しましょう。
妊娠中の蟹(カニ)の正しい食べ方
食中毒を避けるためにもしっかり火を通した状態で、蟹を楽しんでください。
生の魚介類や蟹には、リステリア菌や腸炎ビブリオが含まれている場合があり、免疫が低下していると感染してしまう恐れがあります。
- リステリア菌・・・感染すると流産や早産のリスクがあります。
- 腸炎ビブリオ・・・7〜9月に多発する細菌性食中毒の原因の一つ。8月が発生のピークです。
生の食べ物は、他にも様々な細菌やウイルスが付着している可能性があります。
妊娠中の蟹(カニ)のNGな食べ方
※これは、蟹以外の食べ物も同様です。
蟹味噌はダメだった聞いたけど・・・
しかし、カドミウム自体は、蟹味噌だけに入っているものではなく、土壌や海中に存在しており、米やエビ、タコやイカにも含まれています。
厚生労働省では、カドミウムは、通常量の食事からの摂取であれば問題ないとしています。
どちらかというと、蟹味噌はプリン体やコレステロールが高いので、食べすぎると痛風になるリスクが上がります。
蟹味噌食べちゃった!どうすれば?
ただし、長期的に大量に食べていると、蟹味噌に含まれるカドミウムでカドミウム中毒を発症して、下痢や腹痛を起こします。
蟹味噌がもともと好きで、かなりよく食べるという人は、妊娠中は不要な体調不良を避けるためにも食べ過ぎないようにしておくと良いでしょう。
この記事の続きには
- 胎児への影響は?などが掲載されています。