2019年後半確認され、2020年2月現在も感染者が増え続けている新型コロナウイルス。
マスクやアルコール消毒で、どの程度の予防効果が期待できるのでしょうか。
このウイルスは、まだ分かっていないことも多くあります。
しかし、無防備でいることもできない状況です。
現在分かっている情報からしっかりと予防して、感染しないように個人でも対策しましょう。
監修者
荒牧内科
院長
荒牧 竜太郎先生
西田厚徳病院
平成10年 埼玉医科大学 卒業
平成10年 福岡大学病院 臨床研修
平成12年 福岡大学病院 呼吸器科入局
平成24年 荒牧内科開業
新型コロナウイルスはマスクで防げる?
マスクでどの程度予防できる?
新型コロナウイルス(2019-nCoV)は、新しく確認され、まだ分かっていない部分も多くあります。
市販の一般的なマスク着用では、ウイルス感染などの予防は難しいとされており、いくつかの疫学的調査でもそれを支持する結果が出ています。
感染者がマスクをすることでウイルスの飛散防止に
一般的なマスクは、感染者が咳やくしゃみでウイルスを撒き散らさないようにするには一定の働きをしますが、非感染者がマスクを着用しても、どうしてもマスクの繊維には隙間があるので、そこからウイルスが侵入し、予防にはあまり効果がないとされています。
ただし、人混みや換気が不十分な屋内では、マスクも新型コロナウイルス感染を予防する対策の一つとして考えられます。
マスクが売り切れているけど…
マスクよりも「手洗い」が重要
先述したように、一般的なマスクで新型コロナウイルスを予防することは難しいです。
予防するためには、石鹸を使った手洗いやアルコールでの消毒が重要であると、厚生労働省から通達されています。
外出から帰ったら、流水・石鹸を使った手洗いを行いましょう。
しかし、手洗いをしっかりすることで菌やウイルスをかなり減らせるとの報告もあり、手洗いをしっかりすることのほうが重要と思われます。
新型コロナウイルスの予防方法
外出後はすぐに手を洗う
現在、新型コロナウイルスの予防には、手洗いが推奨されています。
外出後は、すぐに手洗いをしましょう。
特に指の先や指の間、親指などは洗い残しが多い上に、ウイルスが付着しやすい箇所なので、念入りに行いましょう。
衣類やかばん等のお手入れも
衣類の洗濯もこまめに行いましょう。
コートやかばんなど洗うことが難しいものは、除菌・殺菌スプレーを活用して、予防するのも良いでしょう。
除菌スプレーはあくまでも菌数を減らすことが目的なので、アルコールスプレーの方が予防効果は高いです。
うがいよりも細めな水分摂取を
うがいは、どの程度感染予防に働くか分かっていません。
一般的にうがいではウイルス感染予防に大抵はあまり効果がないとも言われています。
こまめに水分補給をして喉を潤わせておくということが、喉の乾燥を防ぎ、多くのウイルスの侵入を減らし、ウイルスから身を守るとされています。
こまめに水分摂取を行うようにしましょう。
手が洗えないときはアルコール消毒
手が洗えない状況では、アルコールでの消毒を行いましょう。
市販されている製品は、「除菌」と「殺菌」がありますが、「除菌」は、菌数を減らすことができるものであり、殺菌はされていません。
殺菌タイプの方が様々な菌を殺菌しますが、細菌のたんぱく質などを変性させて殺菌効果を出したりするため、人の細胞にも影響を与えやすく、肌の弱い人には注意が必要です。
アルコール消毒の代わりになるものは?
アルコール消毒用品が手元にない場合、エタノールを精製水で薄めて使う方法もあります。
また、ドアノブやテーブルなどは次亜塩素酸配合のもので拭くのも良いですね。(次亜塩素酸は肌に使うのはNGです。)
洗顔・入浴
外出後は、どこにウイルスが付着しているかわかりませんので、洗顔や入浴もすぐにできるようでしたら行いましょう。
不要な外出を控える・人混みを避ける
外出の際は、マスク・ハンカチ・石鹸・アルコールティッシュなど持ち歩くようにしておくと安心です。
どうしても外出しなければいけない時は、ラッシュ時刻を避け移動し、手すりやドアノブなど多くの人が触る箇所にできるだけ触れない、外出後は手洗いを徹底する、皆が咳エチケットを守るといったことも予防になります。
念の為マスクもしましょう。