新型コロナウイルスが中国で猛威を振るい、
死者も出ています。日本国内での感染も広がりつつあり、不安な状況です。
このような流行性のウイルスは、正しい情報を取り入れて、噂に左右されずに行動する必要があります。
この記事では、新型コロナウイルスの症状や潜伏期間について、現段階でわかっている情報をまとめています。
予防対策にぜひ、役立ててください。
監修者
荒牧内科
院長
荒牧 竜太郎先生
西田厚徳病院
平成10年 埼玉医科大学 卒業
平成10年 福岡大学病院 臨床研修
平成12年 福岡大学病院 呼吸器科入局
平成24年 荒牧内科開業
新型コロナウイルスはどんな症状?
<新型コロナウイルスの主な症状>
- 悪寒・発熱(37.5分以上)
- 咳
- 倦怠感
- 筋肉痛
- 頭痛
- 痰など
上記のいずれか、もしくは複数が同時にあらわれる場合が多いと言われています。
現段階の発熱に関しては、微熱程度の風邪症状が4日以上、1週間ほど続くことが多いようです。
その後、重篤な症状を引き起こさずに快方に向かう場合と、肺炎を引き起こして重い症状を発症する場合があり、重傷者では死亡する人も確認されています。
重症化した場合の症状
肺炎は、肺の肺胞と呼ばれる部分にウイルスが感染して炎症を起こしている状態です。
肺炎の症状は、風邪に比べ、息苦しさを感じる咳・粘度の高い痰・高熱などが続きます。
インフルエンザとの見分け方は?
新型コロナウイルスには特異的な特徴や症状がありません。
長く続く咳と発熱、倦怠感が多い症状です。
インフルエンザと区別するには、抗原検査を行って除外診断を行います。
または、検体検査で新型コロナウイルスが検出されれば確定となります。
新型コロナウイルスの感染経路
一般的な風邪症状を引き起こすコロナウイルス(上気道へのウイルス感染)と同様に新型コロナウイルスは、人から人へ感染することがわかっています。
- 飛沫感染・・・感染者のくしゃみや咳、唾などと一緒にウイルスが飛び散り、非感染者が吸い込むことで感染する
- 接触感染・・・非感染者が、感染者や感染者が触れた場所に触れ、ウイルスの付着した手で、口や鼻に触れると感染する
現在は、1人の感染者から2~3人に感染すると言われています。
感染力はインフルエンザと同じくらい、またはそれよりは弱いと推測されていますが、まだ確かなことは分かっていません。
新型コロナウイルスの潜伏期間
WHO(世界保健機関)の発表によると潜伏期間は現時点で、多くは5~6日(1~28日程度の幅がある)とされています。
また、潜伏期間中に人にうつしてしまうリスクもあると考えられます。
これから情報が増えれば正確なものが分かってくると思います。
感染しても発症しない場合もあるの?
症状が現れない無症状病原体保持者がいることもわかっています。
しかし、無症状病原体保持者から人にうつしてしまうリスクもあると考えられます。
発症しやすい人は?
その中には、免疫力の低い高齢者・基礎疾患(高血圧症や糖尿病など)がある人に発症が多く、重篤化しやすい傾向があるのではないかと考えられています。
また、若い方でも、疲れていたり、ウイルスに対しての抵抗力が落ちていたりする場合、発症するリスクも高くなると考えられます。
高齢者の方や基礎疾患がある方は、今後、継続して正確な情報を確認し、不用意に人混みに出ることを避けましょう。
人混みを避けて、手洗い・アルコール消毒の徹底を
一般的に市販されているマスクは、すでに感染した人が着用し、ウイルスを周囲に撒き散らさないようにするには有効と言われているのですが、予防の観点からは有効といえる方法ではありません。
感染の疑いがある場合の対処法
感染が疑われる場合や以下に当てはまる場合は、まずは保健所へ連絡を入れ、指示を受けるようにしてください。
- 2週間以内に中国(湖北省)への渡航歴がある、または、現地の方と接触をした
現地の方と少々の会話、すれ違う程度であれば大丈夫かと思われますが、発熱、咳、倦怠感などが出ていれば連絡した方が良いでしょう。
予防など、何もしていない状態で手が触れる、対面(2m以内)で会話をする、といった状況は濃厚接触と呼ばれており、特に注意が必要です。
各自治体の保健所による新型コロナウイルス「電話相談窓口」も設置されていますので活用ください。