目が重い、目がかすむなどの症状に加えて頭痛や吐き気がする…。
そんな症状に悩まされている方も多いのではないでしょうか?
この記事では、眼精疲労によって頭痛が生じる原因や対処法をご紹介します。
「疲れた目は冷やす?温める?どっちが正解?」「頭痛薬が効かないのはなぜ?」
このような疑問にもお答えしますので、ぜひ参考にしてみてください。
監修者
田町三田やまうち眼科
眼科医
山内 明子先生
頭痛は眼精疲労のせい?
眼精疲労で頭痛が起こる理由
疲れ目とは異なり、一日休息や睡眠をとってもすぐには改善しません。
目を酷使して目周辺の筋肉に負担をかけると、毛様体節(目のピントを調整する)に疲労が生じ、自律神経のバランスが乱れて頭痛等の症状が出現します。
一般的に眼精疲労が原因の頭痛は、片頭痛と緊張型頭痛の2種類と考えられています。
眼精疲労で起こるその他の症状
頭痛以外では次のような症状を伴う場合があります。
目に出現する症状
- 目がかすむ
- ドライアイ
- 目が痛い
- 目の奥が痛い
- まぶしく感じる
- 充血
- ショボショボ感
- 目が潤む
- 視野異常
- まぶたが痙攣する
目以外の部分に出現する症状
- 肩こり
- 首筋のこり、張り感
- 腰痛
- 吐き気
- めまい
- 鼻付け根や眉毛周辺の痛み
- イライラ感
- 不眠
- 倦怠感(全身)
- 指先のしびれ
- 胃の不快感
眼精疲労による頭痛の対処法
目薬
眼精疲労による頭痛などの症状を改善するには、眼科で人口涙液やドライアイ専用の目薬を処方してもらうのが良いでしょう。
市販の目薬には、処方の目薬よりも防腐剤が多く含まれている場合があります。
あまり頻繁に使うと、目の角膜が荒れやすくなるというリスクがあります。
処方のものであれば、症状に合ったものを的確に使えます。
特にビタミンB6、B12、Eが配合されているものが良いですね。
市販の内服薬
忙しくて医療機関に行けない場合、市販薬を使用して症状を緩和させる方法もあります。
ビタミン剤が入っている内服薬を服用する
ビタミンA、B1、B2、B6、B12、C、Eを配合している市販薬は、眼精疲労の改善が期待できると考えられています。
アリナミン、キューピーコーワ等のビタミン剤には、眼精疲労改善に有効とされている成分が含まれています。
ロキソニンやバファリン等の鎮静剤を使用する
しかし、使用しても症状が改善されない・効かないと感じる場合は、医療機関を受診してください。
また、ビタミン剤が入った内服薬と鎮静剤の併用は基本的には問題はありません。
併用する場合は、用法・用量をしっかり守って服用しましょう。
ツボ押し
目の疲れの緩和が期待できるツボをご紹介します。
- 太陽…目尻と眉尻を結んだ中心よりやや外側にあるツボ
- 承泣…目中心からやや下がった眼球が入っている部分の縁にあるツボ
- 陽白…眉中央から指1本分ほど上方にあるツボ
- 魚腰…眉の中心にあるツボ
- 晴明…目頭のやや内側の骨のくぼみ周辺にあるツボ
- 風池…髪の毛の生え際の窪み部分にあるツボ
また、眼球は押さないでください。
マッサージ
目の周辺の筋肉をほぐすマッサージがおすすめです。
こめかみ周辺を、頭頂部方向に向かって押すようにしてマッサージしてください。
食べ物・飲み物で改善する
レバー、豚肉、うなぎ等
目の筋肉、神経機能を維持する作用をもつビタミンA、B1、B2、B6、Eが豊富に含まれています。
ブルーベリー
抗酸化作用をもつアントシアニンが豊富に含まれています。
緑黄色野菜
ビタミン、カロテノイド等を豊富に含み、眼精疲労を改善する働きが期待できます。
ハーブティー
ローズヒップ、ハイビスカス、レッドグレープリーフなどは、ビタミンCやアントシアニン等眼精疲労の改善に有効とされる成分を含むものがあるのでおすすめです。
サプリメント
アスタキサンチン
アスタキサンチンは、活性酸素を除去する抗酸化力がビタミンEの1000倍ほどあります。
目のピント調整力向上等、眼精疲労の改善が期待できると考えられています。
ルテイン
網膜黄斑部に含まれている構成成分のルテインを補給すると、目の不調の改善が期待できると考えられています。
アントシアニン
視覚機能の改善が期待できると考えられています。
眼精疲労は 冷やす?それとも温める?
お風呂で温かいシャワーをまぶたに数分間かける方法もあります。
目を温めると、血行が改善され、涙の蒸発を押さえる油の分泌が高まります。
一時的ではありますが、目の症状をはじめ、頭痛等の症状の緩和も期待できます。
治らない場合は病院へ
病院は何科を受診?
眼科を受診するケースが多いです。
しかし、頭痛等の全身症状を伴うため、内科、神経内科等を受診するケースもあるようです。
眼精疲労による頭痛の予防・対策
スマホやパソコンの使用で気をつけること
スマホやパソコンと向き合う時間が長い方は、下記の対策を実践してみましょう。
- 長時間同じ体勢で同じものを見続けない。
- ディスプレイは、やや上方から見るようにして、1時間作業したら10分ほど休息をとる。
- 数秒でもいいので画面から目を反らし、天井や遠くを見る。
- パソコンの距離用に調節してある眼鏡やコンタクトレンズを使用してみる。
- スマホやパソコンの画面から40cm程度離して使用する。
- 明るい部屋や環境下で使用する。
- 意識して瞬きをする。
- ブルーライトカットの眼鏡を使用してみる
続きには、コンタクトレンズ使用時の注意点が掲載されています!