妊娠後期の頭痛について、お医者さんが解説!
「原因はいったい何?」
「どうして治らないの?」
薬を服用についてや、吐き気やだるさ、めまいを伴い場合の対処法も解説します。
監修医
石野医院
副院長
石野博嗣 先生
妊娠後期の頭痛の「原因」
妊娠後期によくある頭痛の特徴を、原因ごとに解説します。
原因1.緊張型頭痛
また、体を動かさない時はパソコンや、携帯電話を見る時間も増える場合があります。
思うように動けない精神的・身体的ストレス、また、眼精疲労などが重なり、緊張型頭痛を引き起こすことがあります。また、首や肩の凝りからも発症します。
頭全体(目の奥から首)が痛い、重い感覚。
寝ても良くならない場合もある。
頭痛の治し方
血流が悪くなっているのが原因なので、体を動かし、温めると良くなります。
原因2.ホルモンバランスの変化
この体の状態により、片頭痛を引き起こすと考えられています。
ズキズキとした痛みが続く。
安静にしていれば徐々に良くなり、動くとまた痛む。
頭痛の治し方
鎮痛剤を飲んで、血流をおさめます。冷やしても良くなります。
原因3.鉄欠乏性貧血
特に鉄が不足している鉄欠乏性貧血が起こり、そうすると脳に運ばれる酸素が不足しやすくなります。脳が酸欠になると、めまいや頭痛を引き起こすことがあります。
頭痛以外にも、めまいや立ちくらみ、息切れや耳鳴り、動悸なども起こりやすい。
鉄分を補給すると快方に向かう。
頭痛の治し方
妊娠中の頭痛は、母体と赤ちゃんのためにも治療が必要です。かかりつけ医を受診しましょう。鉄剤の処方が行われます。また、食事から鉄分を補給するよう努めましょう。
妊娠後期の「要注意頭痛」!
激しい痛みの頭痛が何度もある場合は、妊娠中だから仕方ないと諦めず、かかりつけ医に相談してください。
また、激しい衝撃のあるような頭痛は、くも膜下出血や脳出血が起きている可能性が高くなります。すぐに救急車(119)を手配しましょう。
頭痛の際に、下記のようなことが当てはまる場合は、命の危険もあります。
早く医療機関を受診しましょう。
- 前兆なく、今までの頭痛とは違う感じで、突然頭痛が起こった
- 今までの頭痛の中で一番つらい
- 頭痛とともに、他の症状を伴う(発熱、手足が動かしにくい、言葉が出ない)
- 痙攣を起こしている
- 意識がもうろうとしている
頭痛薬は服用してもいい?
頭痛薬の中には、羊水が減ったり、胎児の臓器に影響を与え、赤ちゃんに悪影響を与えてしまったりするものもあります。
特に市販の頭痛薬には赤ちゃんの心臓や腎臓といった臓器に悪影響な成分が含まれているものが多くあります。