麻疹(はしか)は大人にもうつります!
しかも、重症化しやすいって本当?
予防接種したからもうかからないはず…と思っている方も要注意です。
お医者さんが、大人の麻疹の予防法や、抗体検査の方法について解説します。

監修者
荒牧内科
院長
荒牧竜太郎 先生
大人も麻疹(はしか)もうつる!
現在日本では、子どものうちから予防接種によって麻疹にかからないようにしているため、麻疹にかかったことがある人は減少傾向にあります。
また、予防接種は2回接種が必要ですが、2005年以前に生まれている人は1回接種しかされていないので抗体が付いていない場合もあります。
一度かかるとかからない?
再び感染することはありますか?
ただし、子どもの頃の記憶は曖昧で本人が覚えていることは期待できません。ママ・パパも麻疹に似た病気を麻疹だと勘違いしている場合もあります。
感染したかあいまいな場合は、抗体検査をお勧めします。
大人の麻疹(はしか)は重症化しやすい
特に、
- 糖尿病を患っている方
- がんの治療中の方など免疫の低い方
- 妊婦さん
は重症化しやすいです。症状の悪化がみられた場合は、早急に病院を受診しましょう。
大人の麻疹の予防方法
通常の風邪やインフルエンザの予防と同様に、うがいや手洗い、マスク着用は必要ですが、麻疹はこれだけで予防できるとは言い切れません。
2回予防接種を受けていても、抗体が付いていない人もまれにいます。
特に、免疫不全や妊婦の方がいる家庭は、抗体検査を受けて自分の抗体の量を確認しておきましょう。
麻疹(はしか)の「抗体検査」
次に当てはまる方は抗体検査を受けましょう。
- 予防接種の記録がまったくない
- 予防接種を1回しかしていない
- 妊娠の希望がある女性とその家族(同居人)
抗体検査の受け方
主に内科で受けられます。
血液検査を受け、結果までに数日かかる場合もあります。
麻疹(はしか)の「予防接種」
何回うける?
一度も予防接種を受けたことがない、または、はしかの予防接種を受けた確認が取れない場合は2回接種が必要です。
どこでうけられる?
費用はいくらくらい?
麻疹・風疹の混合ワクチンの場合は、1万円弱かかります。
病院によっても差があるので、事前に受診する医療機関で料金を確認しましょう。
注意!妊娠すると予防接種は受けられない
必ず妊娠前に抗体を調べて、ワクチン注射を受けましょう。その後もすぐに妊娠は避けるようにします。(接種後約2ヶ月間)
妊婦さん本人はワクチン接種ができませんが、同居の家族は麻疹のワクチン接種を受けられますので、抗体がない家族は受けるようにしてください。