妊娠初期に、一部の妊婦さんにみられる「着床出血」。
いつごろ来るの?
生理の出血との見分け方は?
そんなギモンをお医者さんに聞きました。「着床までに気をつけること」も解説します。

監修医
石野医院
副院長
石野博嗣 先生
2001年 国立横須賀病院(現 横須賀市立うわまち病院) 産婦人科
2002年 東京都保健医療公社 東部地域病院 婦人科
2003年 日本医科大学付属病院 女性診療科・産科 助手代理
2004年 日本医科大学付属第二病院 女性診療科・産科 助手
現在 石野医院の副院長
着床出血はいつごろくる?
着床の際に、子宮を傷つけてしまうと少し痛みを感じる人もいます。しかし、強い痛みではないことが多いです。日常生活を送っていると気がつかない場合がほとんどでしょう。
そもそも、着床出血ってなぜ起こるの?
そのときに、子宮を傷つけて少量の出血がみられる場合があります。これが着床出血です。
着床まで気をつけること
妊娠を希望されているのであれば、下記のような過ごし方を意識しましょう。
- 体調管理をする
- タバコ・深酒は控える
- 冷えないような服装を意識する
- 葉酸や鉄分の補給を意識する
- 性行為は体調が良ければ継続しても問題ない
「着床出血」と「生理の出血」の違い
「着床出血」は、数日で下着が少し汚れる程度の少量の出血であることが多いです。
「生理の出血」は、個人差がありますが、徐々に出血の量が増えていくことが多いです。
また、通常は生理がきたら体温が下がりますが、妊娠していれば体温は下がらずにしばらく高温の状態を保ちます。
着床出血でも生理でもない出血もある
子宮頸がんや子宮筋腫、子宮内膜症などがあると出血する場合もあります。出血が2〜3日続くようでしたら基本的に病院を受診しましょう。
着床出血の量・色ってどんな感じ?
色は、ピンク、赤、茶色の場合が多いです。
まれに、数日間、少量の出血が続いたという人もいます。
ほとんどの場合、その場で着床出血だと明確にはわかりません。結果として、あれば着床出血だったのではないかと推測されることが多いのが現状です。
こんな出血、大丈夫?
ケース1.「鮮血がでた…大丈夫?」
少量でおさまる場合がほとんどですが、あまりに鮮血が続く場合は、別の症状の可能性もあります。病院を受診してください。
ケース2.「血が茶色い…大丈夫?」
その後、出血が続かないようであれば、自宅で様子をみてください。
ケース3.「出血量が多い…大丈夫?」
下記の症状が出た場合は、早急に病院を受診してください。
- 痛みが強くなっている
- 通常時の生理痛よりひどい痛み
- 明らかに違う出血や痛みがある
または、しばらく様子を見ると、出血量や体の状態から実は生理だったという場合もあるでしょう。