1週間待っても、生理がこない…。
これはストレス?それとも病気?もしかして妊娠かも!
生理がこない原因をお医者さんが解説します。
生理不順のリスクや、「何日くらい生理がこなかったら病院を受診するべきなのか」という目安も聞きました。
監修医
石野医院
副院長
石野博嗣 先生
2001年 国立横須賀病院(現 横須賀市立うわまち病院) 産婦人科
2002年 東京都保健医療公社 東部地域病院 婦人科
2003年 日本医科大学付属病院 女性診療科・産科 助手代理
2004年 日本医科大学付属第二病院 女性診療科・産科 助手
現在 石野医院の副院長
生理がこない6つの原因(妊娠以外)
生理が遅れる原因として、よくある6つの原因がこちらです。
思い当たる原因はありますか?
原因1.過度なストレス
<併発しやすい症状>
- ニキビができる
- 眠れない
- 精神状態が不安定になる(急に悲しくなるなど)
- 体が冷える
- イライラする
- 食欲低下など
原因2.過度なダイエット
過度なダイエットを行い、栄養を取れない状態が続くと、卵巣への栄養が後回しになり、生理が止まってしまう場合があります。
<併発しやすい症状>
- 痩せたと同時に体力が落ちる
- 疲労感が常にある
- 息苦しい など
原因3.肥満
生理不順の他にも、不正出血を起こすこともあります。
肥満の指標のひとつとして、BMIが25以上であることがあげられます。
◇BMIの計算のしかた◇
体重÷(身長の2乗)
<併発しやすい症状>
- 高血圧症
- 糖尿病
- 脂質異常症 など
のリスクを高めます。
原因4.早期閉経
過度なダイエットをしたり、ストレスを抱えることで、排卵がなくなり、女性ホルモンの分泌が止まり、30代または20代で早期閉経を迎えてしまう人もいます。
<併発しやすい症状>
- 慢性疲労
- のぼせ
- ほてり など
原因5.薬剤性無月経
一部の薬(消化性潰瘍治療薬(※1)/降圧剤(※2)/向精神薬(※3))は、プロラクチンというホルモンを産生させることにより、無月経がおきることがあります。
※1…スルピリド、メトクロプラミド 等
※2…メチルドパ 等
※3…フェノチアジン系薬剤 等
<併発しやすい症状>
- 乳汁分泌 など
原因6. 甲状腺機能低下症
甲状腺機能低下症の場合、甲状腺ホルモンが少なく卵胞が成長しにくいため、月経異常が起こりやすくなります。過多月経や希発月経が主ですが、ときに無月経などもあります。
<併発しやすい症状>
- やる気がでない
- むくみ
- 疲労感
- 体重増加
- 動作がゆっくりになる
- 記憶力が下がる
- 便秘 など
生理がどれくらい遅れたら、病院に行くべき?
特に、生理のズレがあまりおこらない人は、何らかの影響を受けて遅れている可能性が高まります。
婦人科または産婦人科で早めに確認しましょう。
病気が影響している場合は、早期発見につながります。
特に、腹痛・下腹部痛がある場合は、すぐ受診しましょう。
「生理がこない、またか」と軽視しないで!
また、早期閉経となると、女性ホルモン減少の影響で、更年期障害のような症状が現れます。
もし妊娠している場合、こんな症状があるかも
妊娠している場合、女性ホルモンの分泌量が増えるため、以下のような体調の変化がある場合があります。(ただし個人差があり、全員に当てはまることではありません。)
- おりものの量が増えたように感じる
- 生理痛のような痛みを感じる
- 腰痛・頭痛
- 下痢
- おならが増える
- 吐き気を感じる
- 眠気が強くなる
- 体温が上がり、寒気を感じる
- 食欲が減退または旺盛になる
ただし、このような症状は妊娠初期・生理前どちらにも起こりうる症状です。
そのため、妊娠しているかを確かめるためには、妊娠検査薬などでチェックする必要があります。