喉に口内炎ができて痛い…。
この記事では、喉に口内炎ができる原因と対処法について、医師に詳しく伺いました。
「口内炎があるのに痛くないのはなぜ?」
「熱もあるんだけど…ひょっとして病気?」
喉の口内炎がなかなか治らない方、症状を繰り返してお困りの方は、ぜひ参考にしてください。
監修者
平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
内科医
岡村 信良先生
喉にも口内炎ができるの?
口内炎とは、内頬以外にも、口の中の粘膜にできる炎症のことをいいます。
そのため、歯茎や舌、喉にできる炎症のことも口内炎といいます。
喉の口内炎の原因
- 食事中に熱いものを食べて火傷してしまう場合
- 真菌やウイルスが原因で起こる場合
- アレルギーによって起こる場合
- ストレス・栄養不足によって起こる場合 等
喉にできる口内炎の場合、ウイルスや細菌に感染して発症する場合が多いです。
しかし、ベーチェット病(※)やクローン病(※)などの自己免疫疾患によって潰瘍性の口内炎ができることもあります。
※ベーチェット病
全身性炎症性疾で、主に、口腔内のアフタ性潰瘍、外陰部潰瘍、皮膚症状、眼症状の4つの症状があります。
※クローン病
炎症性腸疾患の1つで、腸を中心とした消化管に炎症や潰瘍が症状として起こります。
喉の口内炎に発熱も伴う場合
この場合、口の中の痛みが強く、38度~39度の発熱や倦怠感を伴うことが多いです。
また、子どもではヘルパンギーナなどが口内炎と共に38度~40度程の発熱があります。
喉の口内炎が白い場合
熱いものを食べた時に火傷してしまったり、合わない入れ歯や矯正器具が粘膜にふれた場合など、外傷によって生じる口内炎は白い場合があります。
また、単純性ヘルペスウイルスによる口内炎は、白い水ぶくれのような症状があります。
痛くない口内炎
カンジダ菌は、免疫力が低下している場合や口の中の衛生状態が悪いときに増殖しやすいとされています。
入れ歯をしている方はカンジダ菌が増えやすいため、より注意が必要です。
また、自己免疫疾患の一つである全身性エリテマトーデス(※)では白い、痛くない口内炎ができる場合があります。
※全身性エリテマトーデス
自己免疫疾患の1つで、自分自身の体の細胞や組織を攻撃してしまい、倦怠感や発熱、皮膚症状、関節炎など、全身に様々な症状が起こる疾患です。
喉に口内炎がたくさんできている場合
ヘルパンギーナの場合、エンテロウイルスの感染が原因となり、口内炎以外にも発熱や喉の腫れも起こります。
子どもに発症することが多い病気ですが、大人にも感染します。
手足口病は、喉だけでなく手足にも発疹が現れます。
長期間治らない場合はがんの可能性も
また、白板症といって、将来口腔がんに変るおそれのある病気もあります。
- 舌がん
舌がんは痛みがほぼなく、患部と粘膜の境目が曖昧で出血を伴うことが多いです。また、舌の縁にできやすいという特徴があります。
- 白板症
口内炎のような痛みがありません。
これらの疾患は、口内炎と違い、自然に治ることがないため、2週間以上経っても治らない口内炎がある場合は注意が必要です。
喉の口内炎の対処法
喉の口内炎に効く薬はある?
口の中を清潔に保つ必要があるため、市販のうがい薬などでうがいをすることも効果的です。
また、抗菌成分や消毒成分が含まれる口内炎の市販薬やビタミン剤を服用することも症状を軽くする手助けとなります。
食べ物で改善する?
口内炎の原因としては、ビタミン不足の可能性も考えられます。
ビタミンB群やビタミンCを多く含む食べ物を積極的に取り入れましょう。
- ビタミンB群を多く含むもの
玄米、牛乳、大豆製品 等 - ビタミンCを多く含むもの
緑黄色野菜(ピーマン 、ブロッコリー等)、柑橘類(みかん、ゆず 等)
また、口の中の乾燥を防ぐためにも水分補給はこまめに行いましょう。
痛くて食べられないときはサプリや栄養ドリンクを
口内炎が痛くて食事が十分にとれない場合は、ビタミン剤や栄養ドリンクを取り入れることもおすすめします。
食べ物と同様、ビタミンB群やビタミンCを積極的に摂るようにしましょう。
病院に行くべき症状
病院に行く判断基準
- 症状が2週間以上続く場合
- 痛みが強く食事や会話に支障がある場合
- 口内炎が多数できている場合
- 一箇所の口内炎が治らない場合
- 口の中に痛みのない腫れやしこりがある場合
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記事は、健康検定協会から提供されています。