胃がキリキリ痛む…原因はストレス?風邪?
胃痛がする原因と対処法をお医者さんに聞きました。
自分でできる対処法、病気の可能性もご紹介しますので、病院に行く際の目安にしてください。
監修者
平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
内科医
岡村 信良先生
キリキリとした胃痛が起こるのはなぜ?
キリキリ胃が痛む原因は次の通りです。
ストレス・疲労・睡眠不足
胃や十二指腸の機能を調節する働きをもつ自律神経が乱れると、胃酸分泌が過剰になり、胃粘膜を傷つけてしまうからです。
またストレスにより、交感神経が副交感神経よりも優位になると、胃粘膜の血管が収縮し血液の流れが滞り、胃に異常が生じる場合もあります。
暴飲暴食・刺激物・アルコールの過剰摂取・喫煙
喫煙も胃酸の分泌を促進し、胃壁への攻撃因子を増加させます。
その結果、胃が虚弱状態になり痛みが生じます。
ピロリ菌
ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ菌)に感染すると、胃粘膜を覆う粘液の中にピロリ菌が住み着き、粘膜を攻撃して胃に痛みが生じます。
空腹時
空腹時は、胃の中の酸性度が高いため胃に痛みが生じやすい状態です。
食中毒
カンピロバクター、アニサキス等の食中毒が原因で、胃痛が起こる場合があります。
妊娠中は胃痛が起こりやすい
すると、自律神経も乱れてしまい、胃腸の機能が衰退して胃酸が過剰に分泌され、胃痛を引き起こすと考えられています。
また、妊娠により増加する黄体ホルモンの影響で、胃腸機能が低下すると、食べ物の消化がスムーズに行われず、消化不良を起こし胃痛が生じる場合もあります。
妊娠中は常に胃痛が生じやすい状態
妊娠中の胃痛は、ホルモンバランスの乱れをはじめ、子宮が大きくなって胃腸を圧迫することも原因となります。
そのため、妊娠中は常に胃痛が生じやすいと考えられています。
- 妊娠初期
つわり、自律神経の乱れ(ストレスや疲労)等が原因で胃痛が起こる。 - 妊娠中期
子宮が大きくなる時期で、胃腸を圧迫して胃痛が起こる。 - 妊娠後期
大きくなった子宮が胃を圧迫するため、後期つわりが起こり、不慣れな妊婦生活による体調不良、睡眠不足、ストレス等により神経性胃炎を発症し胃痛が起こる。
キリキリ胃痛の治し方
次の対処法を試してみましょう。
市販薬
胃酸分泌を抑制するH2ブロッカー、胃粘膜を守る胃粘膜保護剤、胃の緊張を緩和する鎮痛鎮痙剤、胃液を中和する制酸剤等の市販薬があり、症状に合うものを薬剤師さんと相談して決めると良いでしょう。
妊娠中は市販薬の服用はせず、医療機関を受診して処方された薬を服用してください。
消化の良いものを食べる
食事は消化の良いものを選び、ゆっくり良く噛んで食べましょう、
よく噛んで食べると、唾液の分泌量が増加して消化しやすくなります。
食事回数を増やす
食事量を増やす必要はありません。
食事を小分けにして胃が空っぽになる時間を少なくすることで、胃酸による胃粘膜攻撃を和らげることができます。
常温・温かいものを飲む
水分補給時は、冷たいものではなく、常温や温かいものを飲むようにして、胃に刺激を与えないようにしてください。
- 食後すぐ横にならない
- お腹を温める
- ストレッチ等適度な運動をする
- 深呼吸をして気持ちを安定させる
ピロリ菌が原因の場合、病院でピロリ菌を除去する処置を行う必要があります。
上記の対処法を試しても胃痛が改善されない場合は、検査を受けましょう。
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記事は、健康検定協会から提供されています。