「目から、大量の目やにが!」
「充血していて痛そう…」
もしかすると「結膜炎」かもしれません。
お医者さんが、それぞれの結膜炎の治し方を解説します。
・アレルギー性
・ウイルス性
・細菌性
主に3タイプあります。
保育園は登園していいのか、市販の目薬は使っていいのかも聞きました。

監修者
コープおおさか病院
中谷倫子 先生
医局人事により公立忠岡病院、城東中央病院、和泉市民病院、
神戸医療センター西市民病院勤務を経た後、医局人事を離れ高石藤井病院へ入職。
1.アレルギー性結膜炎(うつらない)
アレルギー結膜炎の場合、両目に症状が出ます。
「かゆみが強く出ている」「目やにが白っぽい」という場合は、アレルギー性結膜炎が考えられます。また毎年同じ時期に出るアレルギー性結膜炎は、花粉症の症状でもあります。
どうすれば治る?
アレルギーをおさえる薬によって症状は楽になります。
2.ウイルス性結膜炎(うつる)
ウイルス性の場合、初めは片方の目に、その後にもう片方に感染することが多くあります。
目の痛み・充血・大量の目やに・目のゴロツキなどが出ます。熱や鼻水など、風邪症状を伴うこともあります。子どもの間で夏に流行するはやり目(流行性角結膜炎)も、ウイルス性結膜炎の一種です。
ウイルス性結膜炎は、他の子どもにもうつります。保育園や幼稚園をお休みする必要があります。
どうすれば治る?
目の症状は、目の薬で徐々に良くなります。
治療が遅くなると、まれに目に後遺症が残ることもあります。初期症状のうちに、きちんと治療を受けましょう。
もし、熱や鼻水などの風邪症状を伴っている場合は、別途小児科(近くになければ内科)の受診をして必要な薬をもらいましょう。
3.細菌性結膜炎(うつる)
清潔でない手で目を触ったりすると細菌に感染することがあります。黄色ブドウ球菌や肺炎球菌などが原因になります。
ウイルス性結膜炎と症状は似ていて、見た目ではわかりづらいです。初めは片目に、それからもう片方にも感染することが多くあります。
充血・目の痛み・大量の目やに・涙が出る・かゆみ・目のゴロツキなどの症状があります。
どうすれば治る?
治療が遅くなると角膜移植が必要となる場合もあります。早めの受診をお勧めします。
「結膜炎」は自然治癒する?
後遺症が残ったり、人に感染したりするためです。
早いうちから病院で治療を受ければ、人への感染を未然に防げます。視力低下といった後遺症が残ることもほとんどありません。
危険!結膜炎に似ている「強膜炎」かも
強膜炎になると、目の強い痛みがあり、真っ赤に充血します。強膜が薄くなるので、目の奥が透けて見える症状が出る人もいます。結膜炎よりも、鮮明な赤色の充血が特徴です。
目に激しい痛みが出た際は、視力低下にもなりやすいので、早めに眼科を受診しましょう。
こんな症状が出たら病院へ
・痒がっている
・目が痛いと訴える
・涙が多い
・目やにで目が開かない
・目やにを取ってもまたすぐに溜まる
などの症状があれば病院を受診しましょう。
病院での治療法
他にも軟膏や内服薬が出る場合もあります。
数日で、目の症状は快方へ向かいますが。お薬は途中でやめずに医師の指示通りに薬は使用しましょう。途中でやめてしまうと、ウイルスや菌がまだ残っていて、再発する場合もあります。