めまいと吐き気の症状がつらい…。
お医者さんに、症状の原因と「どう対処すべきか」を聞きました。
ストレス?それとも病気?女性特有の症状かも。
それそれの症状の特徴についても解説します。
監修者

平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
内科医
岡村 信良先生
めまい&吐き気の【よくある原因】
1.過度のストレス
2.起立性調節障害
が考えられます。
1.過度のストレス
過度のストレスにより、めまいや吐き気が生じる場合があります。
ストレスのせいで、自律神経が乱れる、消化器系の機能が低下する、内耳の平衡感覚器が血流不全になる等の理由で起こります。
2.起立性調節障害(起立性低血圧症)
低血圧の方、思春期の子ども、若年成人に多くみられます。
自律神経の調節障害、血圧低下、貧血等によって、脳への血流量が不足すると起こります。
起床時にフラッとする、長時間の立ち仕事や学校の朝礼で突然目の前が暗くなりフラッとする(立ちくらみ)状態です。
女性特有のホルモンバランスの変化かも
1.月経
月経による出血でヘモグロビンが減少し、貧血を起こしやすい状態になります。
また月経時、プロスタグランジンが過剰分泌されて胃腸の収縮が活性化すると、吐き気を伴う場合があります。
体内の血液量不足が原因で起こる虚血性貧血の場合も、吐き気を伴うめまいが生じることがあります。
2.片頭痛
片頭痛によって、回転性のめまいが起こる場合があります。
3.自律神経症状
月経前症候群(PMS)や更年期障害の場合、ホルモンの変化が原因で自律神経機能が乱れると、自律神経症状が出現しやすくなると考えられています。
4.良性発作性頭位めまい症
朝起き上がるとき、寝返りをうったとき、横になったとき等、急に頭を動かすことで起こる回転性のめまいで、数秒から数十秒ほど持続します。
50~60歳代の女性に多くみられる症状で、更年期に伴う女性ホルモンの異常、カルシウム代謝異常等が関与していると考えられています。
めまいや吐き気の対処法
その他、普段の生活から
- ストレスを抱え過ぎない
- 十分な睡眠をとる
- 適度な運動をする
ことを心掛けることも大切です。
この方法で症状が落ち着くケースもありますが、めまいや吐き気の症状の裏には、重篤な疾患が隠れている恐れもあります。
気になる症状があるときは、早めに病院を受診してください。
【深刻な病気】が原因のケースも
1.前庭神経炎(内耳性めまい)
2.脳疾患(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)
3.メニエール病
4.椎骨脳底動脈循環不全症
5.突発性難聴
などの病気によって引き起こされることもあります。
それぞれの症状の特徴と、「何科を受診すべきか」を解説します。
1.前庭神経炎(内耳性めまい)
突如、驚くほどの回転性めまいが1分以上続き、吐き気、嘔吐を伴います。
症状は数日間続くケースが多く、改善までに1週間ほどかかり、入院が必要な場合もあります。前庭神経にヘルペスウイルスが感染したことが原因で起こると考えられています。
めまい/吐き気/嘔吐/ふらつき/耳鳴り/難聴 等
炎症を抑えるためにステロイド薬の投与が有効と考えられています。
2.脳疾患(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血等)
小脳や脳幹に異常が生じると、回転性のめまいが起こる場合があります。
めまい/頭痛/意識低下/物が二重に見える/呂律がまわらない/運動障害 等
血栓溶解療法により血管詰まりを改善する、血栓が生じないようにする薬を用いた治療等が行われます。
この記事には、続きがあります。続きは、「Medicalook」でお読みいただけます。
記事は、健康検定協会から提供されています。