打撲(打ち身)は、骨や筋肉には異常は無くとも、皮膚に腫れや痛みを生じる傷です。
「打撲を早く治してあげたい!」
「子どもの打撲って、何科?」
打撲を早く治すための正しい処置方法を、お医者さんに聞きました。
内出血や捻挫など、症状別のケア方法についても解説します。

監修者
高座渋谷つばさクリニック
院長
武井智昭 先生
2002年 慶應義塾大学医学部を卒業
2002年 慶應義塾大学病院 にて小児科研修
2004年 立川共済病院勤務
2005年 平塚共済病院小児科医長として勤務
2010年 北里大学北里研究所病原微生物分子疫学教室勤務
2012年 横浜市内のクリニックの副院長として勤務
2017年 「なごみクリニック」の院長として勤務
2020年 「高座渋谷つばさクリニック」院長就任
早く治すための応急処置
打撲は、腫れがあります。冷やしたタオル、タオルに巻いた保冷剤を使って患部を冷やしましょう。無理に患部を動かさないようにして過ごすようにしましょう。(肌に直接保冷剤が当たらないように冷やしてください。)
また、内出血が多いと神経や血管を圧迫して、後から障害が出ることもあります。状態を把握するためにも、一度病院を受診してください。
やってはいけないこと
打撲は、場合によっては内出血している状態なので、温めると血流が良くなり、患部が余計に腫れてしまいます。基本的には安静にして冷やしてください。
病院は何科?
特に、
・腫れが強くなっている
・痛みが増している
という場合は、骨折や他の部位の損傷がないか診察を受けましょう。
※めまいや吐き気・痙攣などがあるときは、脳神経外科を早急に受診してください。
正しい自宅ケア方法
- Rest(安静に)体は無理に動かさない。安静にする。
- Ice(冷やす)患部を冷たくしたタオルや保冷剤、氷のうでひやす。
- Compression(圧迫)患部を抑えて固定し、内出血や腫れの悪化を防ぐ。
- Elevation(上げる)患部を心臓より高くあげると、内出血や腫れを防ぐ。
腫れが大きい・痛みが強い際は、捻挫ではなく、靭帯の損傷や骨折などある可能性もあります。早めに病院を受診しましょう。
内出血(アザ)がある場合は?
内出血は、無理に押したり触ったりしないでください。押すと余計に腫れたり内出血がひどくなったりします。また、内出血が多い場合は、病院に行きましょう。
後からだんだん痛くなる場合は?
骨折やほかに損傷をしているところがない場合は、冷やしながら安静にしてください。
湿布を貼ってもいい?
市販品では、子供は使用できない成分が配合されている場合もあるので、薬局の薬剤師に確認をしてくださいね。
なお、4、5日経って腫れも落ち着けば冷やす必要は無くなります。
お風呂に入ってもいい?
また、患部を押すようにゴシゴシ擦って洗うのは避けてください。お湯もぬるめにしてください。
打撲を早く治すための食事
痛みが強く、食欲がないときは食べたいというものを与えます。痛みや腫れが収まり、食欲が出てきたらバランスよく三食の食事をとらせてください。
肉・魚・大豆はタンパク質を豊富に含みます。
ビタミンを多く含む野菜として、人参やほうれん草などの緑黄色野菜を取り入れてください。ミネラルは、わかめやもずくなどの海藻にも多く含まれています。
記事は、健康検定協会から提供されています。