「聴力検査にひっかかったけど…本当なの?」
「問題がなくても、ひっかかることはある?」
お医者さんに「聴力に問題がなくても再検査になるケース」や「親が難聴に気づきにくいケース」を聞きました。
監修者
瀬尾クリニック
院長
瀬尾達 先生
小学校の聴力検査に引っかかった…
学校で行われる聴力検査に引っかかった場合でも、「耳垢のつまり」や「中耳炎」が原因のケースもあります。
必ずしも「難聴」と決まったわけではない
一過性の軽度難聴の原因として、「耳垢が溜まっていた」「中耳炎の症状で聞こえにくくなっていた」ということもあるのです。また、学校で行われる聴力検査は、周りの賑やかな音が聞こえてしまい、問題がなくとも再検査となることもあります。
しかし、万が一難聴がある場合は早い治療が必要です。
ぜひ、再検査は必ず受けるようにしてください。
子どもの難聴に気づかない原因
テレビやゲームの音を大きく設定している家庭や、家族が多く賑やかな環境である家庭は、子どもの難聴に気がつかないこともあります。
小学生の難聴の「代表的な原因」
- 流行性耳下腺炎(おたふく風邪)
- 中耳炎などの病気
- 長期的な騒音
- テレビや音楽の音が大きすぎる
- ストレス など
工事の音を長期間聞き続ける、イヤホンをつけて大音量で音を聞く、といったことも難聴の原因となりえます。
学校と病院の聴力検査の違い
学校で行われる聴力検査は、難聴や軽度難聴がないかを調べてくれます。検査する音域は、主に、1000Hz(低音域)~4000Hz(高音域)です。
病院で行う検査には、さらに詳しく調べる「DPOAE」という検査があります。これは、音に対する耳の中の蝸牛(有毛細胞)の反応を記録して難聴はないかスクリーニングを行う機器を用いての検査です。
まずは、耳鼻いんこう科で再検査を受けよう!
病院での再検査は、通常静かな空間で行われます。防音室の中に入り再検査を行う病院も多いです。落ち着かない環境の中での検査とは違うので、正確な結果が出ます。
病院の先生に伝えておいた方がよいこと
おたふく風邪や中耳炎になった期間がある場合は、伝えるとよいでしょう。
また、一過性の難聴の原因(大音量で音楽を聞いた後、近所で工事が行われており騒音にしばらく囲まれていた等)があれば伝えましょう。
早期治療のメリット
難聴が治療を受けずに進んでしまうと、勉強に遅れが出たり、集中力がなくなったりする傾向があります。
記事は、健康検定協会から提供されています。