「妊娠中に子どもが水疱瘡に…」
「大人にもうつる…?」
妊婦さんが水疱瘡に感染するとどうなるのか、お医者さんに聞きました。
抗体検査を受けた方がいいケースや病院に行った方がいい症状もご紹介します。
監修者
小田原銀座クリニック
長谷川佳子 先生
2012年 横浜市立大学附属病院 初期臨床研修医
2013年 横浜市立大学 市民総合医療センター 初期臨床研修医
2014年 横浜市立大学附属病院 形成外科 入職
2015年 藤沢湘南台病院 入職
2016年小田原銀座クリニック 美容皮膚科
形成外科、美容皮膚科、皮膚科、外科など様々な分野を担当。
小田原銀座クリニックでは、患者さんが気楽に相談でき、しっかりと満足いく診療メニューを提案する。学会、大学病院、研究施設などへの積極的なアプローチ発表など常に最善の手を尽くすべく研究を行うことが最大の特長。
女性目線で、きめ細やかなケアと笑顔で診療することを心がける。
執筆を通し、様々な経験に基づいた根拠ある情報の提供を行う。
妊娠中、子どもが水疱瘡に!
大人にもうつりますか?
ただし、今までに水疱瘡に感染したことがない人は感染する可能性が高くなります。予防接種をしていれば、感染しないか発症しても軽傷で済みます。
もし感染したら…胎児への影響は?
お腹の赤ちゃんに影響はありますか?
高熱が続いたり、重い脱水症状を発症したりすると妊娠継続が難しくなる場合もあります。
また、妊娠20週までに妊婦が水疱瘡を発症すると胎児が、先天性水痘症候群で生まれてくるリスクがあります。※先天性水痘症候群…低体重・肌に瘢痕・手足の異常など
さらに出産前後に水疱瘡を発症すれば、出産時に赤ちゃんに感染する可能性があります。
新生児の水疱瘡は、軽度の症状で済むことももちろんあります。ただし重症化によって「肺炎・熱性痙攣・脳炎・気管支炎」など様々な合併症・死亡のリスクが高くなります。
帯状疱疹のときは?
妊娠中に帯状疱疹がでると、(感染時期によって異なりますが)流産、先天性水痘症候群(CVS)、早産、子宮内胎児発育不全、乳児期帯状疱疹などのリスクがあります。
私は…水疱瘡の免疫もっている?
・水疱瘡の予防接種を受けた方
は抗体をもっています。
※妊娠希望の女性とパートナーの妊娠を望んでいる男性の中で「水疱瘡に感染した記憶がない人・予防接種をした記録がない人」は、抗体検査を受けて、抗体がなければ予防接種を受けましょう。抗体検査を受けずに、予防接種をうけてもかまいません。(保険適用外)
妊娠中、抗体検査すべき?
非妊娠時であれば、水疱瘡の子どもに接触してから3日以内に予防接種をすれば、8割~9割発症を免れるとされています。ただし、妊娠中は予防接種をうけることができません。
そのため、抗体検査をして「抗体がない」とわかっても、感染対策することが難しいです。
水疱瘡は感染力が高いため、予防接種以外の予防対策も難しいのが現状です。妊娠中に「水疱瘡かも」と思ったら、早期受診して治療を受けることが大切です。
水疱瘡の症状チェック
- 発熱(38度前後)3〜4日程度続く
- 風邪に似た症状(だるい・食欲が落ちる)が出る
- 体や顔に赤いプツプツした発疹ができる
- 発疹にかゆみ・痛みを感じる
※赤い発疹は、その後水疱→かさぶたと変化します。
こんなときは病院へ
水疱瘡を発症すると重い症状が出る人もいます。おかしいなと感じたら、我慢しないですぐに病院を受診しましょう。
胎児のためにも早期治療が必要です。
<特に注意する症状>
- 40度以上の高熱が2日以上下がらない
- 水分補給ができない(脱水症状)
- 呼吸が苦しい(ゼーゼー息)
- 意識障害がある
- かゆみが強く休めない
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記事は、健康検定協会から提供されています。