臨月に入って、急に吐き気が・・・。
もしかして、「もうすぐ出産」の兆候・・・?
臨月の吐き気の原因と、緩和方法をお医者さんに聞きました。「要注意の吐き気」もあるので、最後まで読んでくださいね。
監修医
石野医院
副院長
石野博嗣 先生
臨月の急な吐き気の3つの原因
1.前駆陣痛
その中の一つの症状として、吐き気を訴える人もいます。
痛みは何十分も続くことありません。本当の陣痛のように、時間が狭まっていくこともありません。
原因2.胃腸の圧迫
そのため胃腸周辺が不快になったり、食欲不振、消化不良を起こす場合もあります。その影響で、食道に未消化のものが上がってきて吐き気を感じる妊婦さんもいます。
原因3.ホルモンバランスの影響
黄体ホルモンは、筋肉の緊張を緩める作用があるため、分泌が増すと胃腸の筋肉の収縮が弱まり、胃腸の蠕動運動が低下し、嘔吐しやすくなってしまいます。
吐き気の解消法
夏場は、むっとした空気を吸うと余計に気持ち悪くなるので、冷蔵庫などの冷たい空気を浴びるのも吐き気を抑える場合があります。冷たい水を口に含むという人もいます。
また、楽な服装をして、喉や腹部を圧迫しないようにしてください。
吐き気対策
消化不良によるものであれば、食事をゆっくり少量ずつ、1回の摂取量を少なくすると良いでしょう。また、食べた後にすぐに横にならないでしばらくは座った姿勢でゆっくりしましょう。
横になる場合は上半身を少し高くすると、お腹周りの圧迫を軽減させることができます。
妊娠後期になると、赤ちゃんもだんだんと下にさがってくるため、胃腸の圧迫は軽減されることが多いです。
陣痛の兆候の可能性は?
陣痛が来る直前に必ず起こるわけではありませんが、このホルモンの影響で吐き気を感じる妊婦さんもいます。
要注意!吐き気を伴う病気
吐き気を感じる場合は、食べたものを思い起こし、食中毒の可能性はないか、または、ウイルス性腸炎の兆候がないか体調を確認しましょう。
食中毒
何度も吐く、じんましんや腹痛、下痢、呼吸困難などが起きる場合もあります。
食中毒は一年中注意が必要です。
ウイルス性腸炎
嘔吐に加え、下痢症状が一般的に現れます。発熱する人もいます。
冬に流行しやすい感染症です。
「HELLP症候群」って知っていますか?
突然の右上腹部痛、または心窩部(みぞおち) 痛といった症状が多いです。吐き気や嘔吐も50%に見られます。
発生頻度は少なく、妊娠高血圧症候群と関連があるかもしれないといわれていますが、明らかな原因はまだわかっていません。
血液中の赤血球が壊され(溶血=Hemolysis)、肝臓機能が低下(肝酵素上昇=Elevated Liver enzyme)、また血小板が少なくなること(Low Platelet)が主な症状で、これらの頭文字をとって、この名前がつけられています。
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記事は、健康検定協会から提供されています。