治りかけの風邪の症状について、解説します。
咳、鼻水や痰の状態に、風邪が治りかけていることを示す特徴はあるのでしょうか。
「風邪が治りかけているときに運動しても良い?」「おすすめの食事は?」
せっかく風邪が治りかけているのに、無理な行動をしてぶり返すことにならないために!
風邪を完治させるための過ごし方まで、医師に詳しく伺いました。
監修者
平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
内科医
岡村 信良先生
経歴平塚共済病院 小田原銀座クリニック 久野銀座クリニック
治りかけの風邪の症状
風邪の治りかけの症状は次の通りです。
- ドロドロの緑色、黄色の鼻水が出るようになり、鼻に溜まりやすい。
- 喉の炎症は他の風邪症状に比べ長期化しやすい。他の諸症状がなくなった後も約1週間程度続く場合もある
- 喉の炎症、鼻水で痰が増える人もいる。
- 普段よりも疲れを感じやすく、だるさや眠気が出る人もいる。
- 鼻づまりや息苦しさがあるときは頭痛が生じることがある。
なぜ鼻水の色や質感に変化があるの?
鼻水の変化は、白血球や免疫細胞がウイルスや細菌と戦った後で、死滅した白血球や免疫細胞が鼻水に含まれることで黄色っぽくなり、粘性のある鼻水になるために起こります。
だるさや疲れやすさの理由
風邪の最中は、ウイルスと闘うため、体の中では様々な免疫が働き、熱を出したり、汗をかいたりと、日常よりもエネルギーを使います。
しかし、食欲があるわけでもなく、外からのエネルギー補給(食事)も困難な状態です。
風邪が治りかけているときの過ごし方
風邪が治りかけのときは、次の行動を心がけてください。
- 会社や学校に出たとしても無理をせずに早めに帰宅する。
- 入浴やサウナ、岩盤浴は体を温める。
- 温かいノンカフェインの飲み物を飲む、暖かい食べ物を食べる。
- 部分的にカイロを使用する。主に首、手首、足首など3首は温めると体全体が温まりやすくなる。
カフェインには興奮作用があり、交感神経を刺激するため、体を休めたくても神経が高ぶって寝付きが悪くなることもあります。
薬との相互作用があるものも多いため、ノンカフェインの飲み物を選ぶと良いでしょう。
適度な時間にしましょう。
個人差や症状にもよりますが、5~10分ほどが体に負担ない時間かと思われます。
風邪の治りかけにNGな行動
胃腸も風邪で弱っているので、下痢や体調不良を引き起こすきっかけになります。
また、体のマッサージ、筋トレ、ジム通いなどで無理に運動すれば、体調の悪化につながります。
インフルエンザの予防接種は?
風邪がほぼ治りかけで熱もなく、体調も戻ってきているのであれば、診察の上、予防接種可能な場合もあります。
予約を入れているときは、問い合わせてみましょう。
治りかけの風邪を早く回復させる方法
安静にする
無理をせずに、体を温めてゆっくり休みましょう。
この時期に運動をすると、夜に熱がぶり返してしまう場合もあります。
日中は、熱がなくてもゆっくりと過ごすのが早い回復につながります。
消化に良いものを食べる
消化に良い暖かいものを食べ、栄養補給をしましょう。
例えば、野菜や卵入りのうどん、お粥、鍋物などがおすすめです。
治りかけのときは栄養補給が大切です。
水分と、体力をつけるための食事をしっかり摂りましょう。
汗をかくと風邪が良くなるって本当?
しかし、汗をかくから風邪が良くなる訳ではありません。
これは、風邪のウイルスをやっつけるために発熱して汗をかき、熱が下がる頃には体内のウイルスが減少して体が楽になるということから、言われているのだと思われます。
汗冷えによる風邪のぶり返しに注意
汗が出てきたら、こまめに着替え、体を冷やさないようにして水分補給をしてください。
また、風邪が治りかけている頃には、総合感冒薬ではなく、残っている症状(鼻水・咳など)に合わせた薬を使いましょう。
余分な成分を体に取り込まないで済みます。
漢方薬もおすすめ
治りかけで人にうつる場合も
しかし、免疫が低下しているような人(妊婦、高齢者、幼児など)にはうつしてしまう可能性もあるので、学校や会社に行ける場合は、マスクを着用しましょう。
また、完全に良くなるまでは食器やタオルの共有は避けましょう。
この記事は、健康検定協会から「Medicalook」へ提供されています。
続きには…
是非、ご一読ください。