気管支炎のセルフチェックリストをご紹介。
気管支炎の主な症状をご自身の症状に当てはめてチェックできます。
いつもの風邪より、咳や痰の症状がひどい場合は、気管支炎を発症している可能性があります。
子どもは急性気管支炎になりやすく、大人は慢性気管支炎になりやすいという特徴があります。
気管支炎が疑われる時には参考にしてみてください。
監修者

荒牧内科
院長
荒牧 竜太郎先生
西田厚徳病院
平成10年 埼玉医科大学 卒業
平成10年 福岡大学病院 臨床研修
平成12年 福岡大学病院 呼吸器科入局
平成24年 荒牧内科開業
気管支炎の症状セルフチェックリスト
急性気管支炎と慢性気管支炎の違い
- 急性気管支炎
細菌・ウイルスなどの感染症です。一般的に数日で良くなっていきます。 - 慢性気管支炎
細菌・ウイルスなどの感染症や喫煙などが影響して起こります。数ヶ月症状がおさまらずに続きます。
急性気管支炎チェックリスト
<急性気管支炎セルフチェックリスト>
- 喉に痛みがある
- 咳がでる
- 咳が徐々にひどくなっている
- 痰が出る・もしくは出る痰の色が黄色である
- 咳をすると胸痛を感じる
- 体を動かす・スポーツをすると咳き込む
- 乾燥・冷えた空気を吸うと咳がでる
また、原因が特定できない咳や痰が3ヶ月以上毎日のように続く状態が2年以上連続しており、はっきりとした原因の病気が特定できないときは、慢性気管支炎と診断されます。
子どもや赤ちゃんは気管支炎になりやすい
急性気管支炎やウイルス性気管支炎など、細菌やウイルスが原因のものは子どもや赤ちゃんがなりやすいです。
色々な部分が未発達な子どもや赤ちゃんは、ウイルスなどの感染で急性気管支炎を発症しやすいので、症状の変化には目を配りましょう。
慢性気管支炎を発症するのは、多くが大人です。
急性気管支炎と慢性気管支炎の原因
急性気管支炎の原因
頻度的にはウイルス性のことが多く、インフルエンザウイルス、RSウイルス、アデノウイルスなどが原因となります。
細菌感染では、マイコプラズマ、百日咳などが多く、肺炎球菌などもあります。
細菌性の場合は抗菌薬による治療が必要となります。
慢性気管支炎の原因
- 喫煙期間が長い(期間だけでなく、本数によっても変わります。数が多ければリスクも上がります。)
- 仕事柄、粉塵を吸い込むような場所に長くいる
- 大気汚染
- アレルギー体質 など(花粉症と慢性気管支炎は違う疾病ですが、花粉症が原因となり、慢性気管支炎になることもあります。)
症状を緩和させる方法
温かい飲み物やのどを保湿するはちみつ入りの紅茶やハーブティーなどがお勧めです。
また、咳止めや喉の炎症を抑える薬など、症状の緩和を目的に薬剤を使用します。(対症療法)市販薬でも効果はあります。
薬を飲んで、安静にして過ごしましょう。
ゼーゼーいって、呼吸がおかしい・顔色が紫色など時には、低酸素や呼吸困難を起こしているので、すぐに病院を受診もしくは救急車を手配しましょう。
そもそも自然治癒する?
急性気管支炎の場合
急性気管支炎は、通常自然治癒していきます。
気管支喘息を持っている場合は、急性気管支炎によって発作が引き起こされる場合があるので注意が必要です。
慢性気管支炎の場合
ただ、気道内壁が厚くなっていたり、慢性的な炎症が起きていたりするので、基本は継続的な投薬を行います。
まずは、タバコを吸っている人は禁煙をしましょう。
去痰薬や気管支拡張薬などを使用して、気管支の状態を整えます。
また、日常生活でも偏りなく、バランスの良い主食、主菜、副菜が揃った食事で栄養の摂取をしましょう。炎症を悪化させないためにも、刺激となるキムチや唐辛子 等や、過熱のものは避けてください。
また、適度な運動も健康を保ちます。医師の指導に従い通院で状況確認を行いましょう。
注意すべき症状
赤ちゃんは、痰や鼻水が詰まると呼吸困難に陥る場合もあるので、これらの症状が重いRSウイルス感染症には注意してください。
また、同様に気管支炎を発症しやすいインフルエンザは、高熱で脳症を発症する場合もあります。
小さな子どもに風邪症状が見られる場合は、症状の確認・熱などをよく観察し、早めに病院を受診しましょう。
ただの風邪が長引いているだけと楽観視せず、早めの診察を受けましょう。