子どもの頭痛が続いている。
様子をみても大丈夫?それとも病院に行くべき?
子どもの「頭痛が続く」よくある原因として
・風邪が長引いている
・副鼻腔炎
・インフルエンザ
・片頭痛
・緊張性頭痛
の5つの頭痛の特徴と、正しい対処法を解説します。
監修医
高座渋谷つばさクリニック
院長
武井智昭 先生
原因1.風邪が長引いている
風邪の症状の他に、頭痛が起きる場合もあります。
<風邪の頭痛の特徴>
- ズキズキ痛む
- 頭全体または前頭部などの一部が痛む
- 発熱・咳・鼻水・寒気などを伴う
風邪の対処法
鼻水を溜めないように、なるべく鼻をかんで、鼻水を出すようにしましょう。
無理して動いたり、体を冷やしたりすると悪化する場合があります。
部屋を暖めて湿度を上げると鼻水は、出てきやすくなります。
原因2.副鼻腔炎
鼻づまりのある風邪の後になりやすいです。
鼻の奥にある空洞(副鼻腔)にウイルスや細菌が入り込むと、副鼻腔炎を発症する場合があります。副鼻腔に膿や鼻水がたまり、頭痛を発症します。
<副鼻腔炎の頭痛の特徴>
- 頭の前方部が重いような感覚
- 鼻づまり・鼻水
- 匂いを感じない
- 息がしにくい など
副鼻腔炎の対処法
部屋の加湿、体を温める入浴などがおすすめです。
また、副鼻腔の炎症を解消するため、耳鼻いんこう科で治療を受けましょう。
原因3.インフルエンザ
インフルエンザは頭痛を伴う場合があります。
<インフルエンザの頭痛の特徴>
- ズキズキ、ガンガンと感じる
- 頭全体または前頭部などの一部が痛む
- 急な高熱
- 咳・寒気・関節痛・くしゃみなど
インフルエンザの対処法
自宅では水分補給を忘れずに。
十分に休むようにしてください。
子どもは、容態が急変することもあります。医師の指示に従い安静にしましょう。
原因4.片頭痛
季節の変わり目や、天候の変化、ストレスなど、様々な要因で片頭痛を発症するといわれています。
思春期以降は、特に女の子に多い傾向があります。
<片頭痛の特徴>
- こめかみの辺りが痛い
- ズキズキと脈打つように痛い
- 頭痛が強くなると、吐き気を感じることも
片頭痛の対処法
ズキズキする部分を冷やすと楽になる場合もあります。
安静にしていれば、徐々に良くなります。
体を動かして血流が良くなると、痛みはさらに増していきます。体を動かすことは避けましょう。
原因5.緊張性頭痛
緊張性頭痛は、首・肩のこわばり(勉強や読書、ゲームなどで同じ姿勢をとり続けている)、首回りからの冷えなどが原因で発症しやすくなります。
<緊張性頭痛の特徴>
- 後頭部から痛みを感じやすい。
- 頭全体がズーンと重いような感覚
- 肩こり・体のこわばりなど
緊張性頭痛の対処法
緊張性頭痛は、体や首・肩を温めると良くなります。
逆効果!やってはいけない頭痛対策
頭痛の症状を子どもはうまく伝えられない場合もあります。
市販薬の服用について
ただし、インフルエンザの可能性がある場合は、市販薬の使用は控えましょう。
インフルエンザの可能性がある場合は、病院を受診してください。
ライ症候群(急性脳症・肝脂肪浸潤による死亡例あり)などの引き金となる薬剤もあるので、自己判断は危険です。
市販薬を使う際の注意点
また、風邪薬や他に飲んでいる薬がある場合は、基本的に併用は避けましょう。
使用したい場合は、医師や薬剤師に確認をとってください。
病院受診の目安
・副鼻腔炎
・インフルエンザ
の疑いがある場合は病院を受診しましょう。
その他にも、
・頭痛がどんどん強くなっている
・痛みが我慢できない
などの頭痛がみられたら、急いで病院を受診しましょう。
何らかの病気や急変が考えられます。
頭痛以外の症状にも要注意!
・呼吸困難
・冷や汗
・顔面蒼白
・ぐったりしている
・意識が薄れている
・38度以上の発熱
などが確認できる場合も、病院受診をしましょう。