子どもが尿路感染症に!
熱が上がったり下がったりしてなかなか治らない…。
お医者さんに「熱を下げて早く治してあげるために、ママ・パパはどうしたらいいのか」聞きました。
監修者
高座渋谷つばさクリニック
院長
武井智昭 先生
尿路感染症の熱の出方の特徴
尿路感染症には主に膀胱炎と腎盂肝炎の2タイプがありますが、腎盂腎炎の場合での発熱は、高くなったり、下がったりを繰り返す特徴があります。
また、治療が進み、菌が減ってくると体調も徐々に良くなりますが、そこで無理して通常生活に戻すとまた、疲れなどから、熱がぶり返すことがあります。
なぜ?熱が上がったり下がったりする原因
まず、治療薬は、最後まで飲み切りましょう。
また、少し体調が良くなったからといってすぐ遊んで体を動かすのは控えましょう。疲れて発熱を繰り返すのは子どもによくある症状です。
熱を下げるにはどうすれば?
1.水分をしっかりとろう
尿路感染症は、菌を排出する必要があるので、水分はたっぷりと取らせてください。トイレは我慢しないで、小まめに尿を出すように指導しましょう。経口補水液がおすすめですが、飲んでくれるなら他のジュースやゼリーなどでも構いません。
2.横になって休もう
体が楽になってくると、子どもは活動してしまいがちですが、しっかり熱が出なくなるまでは、日中も横になって休息を取らせるようにしましょう。
子どもは、落ち着いた環境でないとゆっくり眠れません。室温を心地よいくらいに設定して、寝具は清潔なものを使用しましょう。また、子どもをゆっくり寝かせたいのであれば、保護者の方も家で動き回らずに、できるだけ子そものそばにいてあげましょう。
3.食事は、“食べられるもの”でOK
食事は、栄養のあるものをたっぷりとらせたいところですが、痛みや不快感で、食欲がない子どももいます。この場合は、子供が欲しがるものがあれば、与えてください。
市販薬は飲んでもいいの?
やってはいけないNG対処
薬は、決められた期間飲んでください。途中でやめてしまうと、菌がまた増えて発熱することもあります。
また、熱があって暑がっているのに厚着をさせる・寒がっているのに薄着をさせるなどでも、発熱症状が悪化するので注意してください。基本的には、暑がっていたら薄着、寒がったら厚着をさせます。
尿路感染症はうつる?
尿路感染症にかかっている子どもの排便を手伝い、そのまま手洗い不十分で、保護者の人が自分の外尿道口近くを触ることで感染する場合もあります。
子どもの排便を手伝った後は、必ず石鹸で手洗いを行いましょう。
こんなときは病院へ!
「トイレの回数が多い」「腹痛がある」といった症状に伴い、発熱があるといった場合は、病院を受診しましょう。
小さな子どもが、尿路感染症を発症すると、まだ症状を正確に訴えられないため、親が注意して見るようにしましょう。38℃以上の発熱に加えてぐずる・食欲低下・不機嫌が続く・嘔吐などの症状サインが出ます。
記事は、健康検定協会から提供されています。