小田原銀座クリニック 院長 一原亮先生の解説記事です。
脳はニューロンという神経細胞がシナプスという連絡網で
お互いがつながって複雑な回路を作っています。
神経細胞は生まれたばかりの赤ん坊でもすでにほぼ完成しており
4~5歳で成人の脳とほぼ同じ重さに達しているといわれます。
反面、神経細胞は分裂して増えることはないので、20歳をピークに
その後はしだいに減少していきます。
いわゆる脳萎縮は病気以外でも成人以降すでに起こり始めているのです。
だからといって悲観することはありません。脳神経細胞は使われると発達し
使われないと消失する性質があるため、日頃から脳を使って鍛えることで
老化を食い止めることができるのです。
かつてより注目されている計算ドリルや読み書きなどの脳トレーニングは
脳細胞の活性化に有効です。
大流行している脳トレゲームを利用するのもよいでしょう。
また、ハイテクに頼らずとも脳を鍛える方法があります。
手を動かすことです。
手を動かすことで、脳のいろんな部分が連続して働くようになります。
昔ながらの折り紙などは、遊びながら脳を活性化させるのに効果的な方法です。
本人の努力しだいで脳の老化現象は予防できるのです。
また、頭がよくなる栄養素といわれるDHA(ドコサヘキサエン酸)は
神経細胞をつないでいるシナプスに働きかけて情報伝達をスムーズにする効果が
あります。