妊娠中の胃腸炎の対処!胎児への影響は?薬は?下痢や嘔吐も|医師監修
妊娠中にウイルス性胃腸炎に!
早く治すために、どうやって過ごせばいいのか、食事はどうしたらいいのかをお医者さんに聞きました。
お腹の赤ちゃんへの影響や、なかなか治らないときの対処法も解説します。
監修者
石野医院
副院長
石野博嗣 先生
2001年 国立横須賀病院(現 横須賀市立うわまち病院) 産婦人科
2002年 東京都保健医療公社 東部地域病院 婦人科
2003年 日本医科大学付属病院 女性診療科・産科 助手代理
2004年 日本医科大学付属第二病院 女性診療科・産科 助手
現在 石野医院の副院長
妊娠中の胃腸炎の対処法
ウイルス性胃腸炎にかかったら、早く治すためにどんなことができるのか解説します。
水分補給をしながら、症状が快方に向かうように安静にします。
妊娠中でも、通常の方でも対処法は同じです。免疫が働き、ウイルスが体外に排出され、回復するのを待ちます。
発熱・嘔吐・下痢症状は、体に侵入してきたウイルスを排出するための反応です。無理に下痢止めや吐き止め薬などを使用する必要はありません。
特に妊娠中は、体を冷やさないように気をつけましょう。
食べ物は何がいい?
ウイルス性胃腸炎により胃腸が弱っていますので、いきなり脂の多いものや消化に悪いものを摂るのは避けましょう。
胎児への影響は?
ただし、母体が弱ると妊娠継続に影響が出る場合があります。
早めに良くなるように、しっかり安静にしましょう。
下痢がひどいときの対処
通常、ウイルス性胃腸炎のひどい下痢症状は数回でおさまります。怖いのは、知らないうちに脱水症状を起こし、意識障害や臓器不全の原因となることです。
経口補水液を自宅に用意して、すぐに飲めるようにしておきましょう。
あまりに強い症状があり、水分がとれないには、病院で下痢止めや点滴にて水分補給を行う場合もあります。
気をつけるポイント
ウイルス性胃腸炎は、胎児にはうつりませんが、一緒に住んでいる家族には感染します。手洗いを徹底して、嘔吐物やトイレの後は家庭用漂白剤で消毒しましょう。
嘔吐がひどいときの対処
気をつけるポイント
飛び散ったり、衣類についたりした嘔吐物には、ウイルスが含まれていますので、周りの人に感染しないように処理が必要です。
壁や床などに嘔吐物が飛んだ場合は、家庭用漂白剤で消毒してください。
衣類も同様に洗濯機で洗う前にすすぎ洗いをして、家庭用漂白剤を薄めた液に浸します。
体重が減ってしまったときの対処
ウイルス性胃腸炎は、基本的には数日で良くなります。その後にしっかり栄養を取れば基本的に問題ありません。
つわりと胃腸炎の違い
つわりではなく「胃腸炎」と判断するポイントを教えてください。
潜伏期間が数時間〜24時間程度あった後、ノンストップで大量の嘔吐や下痢が現れます。
いつものつわりとは違う、激しい、嘔吐同時に下痢症状が出たらウイルス性胃腸炎を疑いましょう。
この記事の続きには
- 病院を受診する場合 などが掲載されています。